わたしが豆乳を飲むわけ=

ここ15年くらいでしょうか、わたしは牛乳よりも豆乳を好んで飲んでいます。

「天皇家の食卓」秋場龍一著(DHC)http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_ss_gw?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%93V%8Dc%89%C6%82%CC%90H%91%EC&Go.x=14&Go.y=7

には、牛乳に関して以下のように書かれています。


「牛乳をよく食する、ヨーロッパ、モンゴル、アフリカ、中東の一部の砂漠などの地域を「乳食文化圏」という。

これらは寒冷もしくは乾燥地域という共通した気候環境にある。

この気候環境は「ヒトの食用作物の栽培には適さない条件」にある。

とりわけ穀類の育成に適さない。

植物性の食料だけではエネルギーが足りないので、これらの地域の人たちは、牛や山羊の乳や肉を食することで補ったのである。

だから乳や肉を多く摂取するのは、ヒトの食べ物が充分に実らない地域の食文化である、といえるだろう。

それらの地域とは反対に、穀類などが豊富にとれる日本列島など乳食文化圏以外の地域の人たちは、乳を食する必然性はなかったのである。

また、そもそも乳は母乳を除いて、ヒトの食べ物ではなかった。

乳は離乳期をすぎたヒトの食性には不適合なものであった。

なぜなら、もともと離乳期のヒトには、乳を消化する能力が消失するからである。

ヨーロッパや一部の砂漠地域の「乳食文化圏」の人たちは、何千年という長い時間をかけて、乳をヒトの食べ物として消化吸収できるように「進化」させたのである」

と書かれています。


日本人が毎日朝晩牛乳を常飲するのは、どこかおかしいのですね。

わたしの母もそうでしたが、牛乳を飲むとお腹がごろごろ鳴ったり、下痢をするものですから、あまり牛乳を飲みませんでした。

その症状を、最近「乳糖不耐性」「ラクターゼ欠乏症」などという病名をつけて呼ばれるようになりました。


この本では続けて

「日本人の95%は、ラクトース耐性のない成人というデータもあり、そうなると日本人のほとんど圧倒的多数は乳糖不耐性という病気持ちということになる。(中略ミコ)

牛乳はたしかに「完全栄養食品」である。

カルシウム、たんぱく質、脂肪、糖分、ビタミン、ミネラルなどを含む「栄養の宝庫」であることにはまちがいない。

だが、それはあくまでラクターゼを分泌する人たちにとってのことだ。

また、牛乳の成分が「完全栄養食品」であるのと、それがヒトに有効であるかは別の問題である」

と書かれています。


最近、骨粗鬆症に効果のあるカルシウムを牛乳から摂りましょうというキャンペーンが盛んのようですが、(実はわたしの母も晩年は骨粗鬆症だと言われたのですが)これに関しても次のように書かれています。


「ほんとうのところ骨粗鬆症の発症の原因はよくわかっていない。

一説には、ホルモンのバランスの悪さや、また清涼飲料水などによく使われるリン酸塩の過剰摂取なども、その一因として疑われている。

よしんばカルシウム不足が骨粗鬆症を招くとして、ラクターゼを分泌しないほとんどの日本人が牛乳を飲んで、ほんとうにその予防になるのだろうか。

ジュネーブ大学骨疾患研究センターの

「ラクターゼ欠乏とカルシウム吸収の関係」

を研究した次のようなデータがある。

それによると、カルシウムと乳糖を一緒に飲ませたときのカルシウム吸収は、ラクターゼを分泌しているものでは61%増加するのに、ラクターゼを分泌しない者では、逆に18%減少することが明らかになったという。

繰り返すが、われわれ日本人は、ラクターゼを分泌しない(活性が低い)者がほとんどの地域に属する。

牛乳を食することは、骨粗鬆症予防の期待にこたえるどころか、逆にカルシウムの量が減ってしまうというのである。」

と書かれています。


考えさせられます。どうもわたしたちは間違った情報やCMに踊らされているように思えます。

自分の身体は自分で守るしかないのでしょうね。きっと。