先月末に見たDVD。
「誰も守ってくれない」
殺人事件を起こした兄を持つ妹を通して、
人は守りたいものがあっても守りきれない、
逆に守ってももらえないっていうジレンマを浮かび上がらせる。
妹役の志田未来は、兄が出していたSOSを感じていたにも関わらず、
救ってあげられなかったがゆえに殺人事件にまで発達してしまったのだという苦しみを抱える。
殺人を犯した家族を、世間やマスコミから守るという大義名分を持つ警察も、
結局その家族を守りきることはできず、母親は自殺という選択をする。
彼女を守る役目を担わされた佐藤浩市は、
その立場がゆえに危険にさらされた自らの家族を守ることはできず、
志田未来の保護に明け暮れる。
そんな風に、登場人物それぞれの「守りたいもの」「守れないもの」「守れなかったもの」が次々に浮かび上がって、
その一方通行な様子にやりきれない気持ちになる。
「誰も守ってくれないんだ」
その台詞は、そんな一方通行な状況から出た言葉なんだろう。
ところで、ネット、恐ろしい。
この作品の随所に出てくるんだけど、
「犯人の妹の情報求む」
なんて呼びかけると、個人情報がうわーっと流出する。
それだけじゃなく、
「ころせー!!」
「そんなやつ生かしておくな」
「今、どこにいるんだ?」
そんな書き込みがどっさりされる。
どんどん人々のボルテージは上がって、
感情が危険な方向に流れだしていく。
フランス革命を思い出して、
大衆心理って恐ろしいものだと思った。
被害者の遺族の気持ちを考えると、
加害者の家族に対しても穏やかではいられないっていうのはわかる。
だけど、
だからといって加害者の家族を被害者にしていいわけではない。
そうそう、
犯罪者の犯罪性は遺伝するから
家族だって犯罪を犯す可能性があるから危険、
っていう考え方もあるらしい。
映画の中で、そんな台詞がふっと出てきた。
ふーん、っては思うけど、
私はそうは思わないし、その考え方は全く好きじゃない。
というか、受け入れられない。
この違和感は、今月見たもう一本のDVDでも引き継がれる話題です。
似た感情を抱く部分のある作品に、続けて出会ったようです。
不思議なご縁。
紹介はまた今度・・・