アーユルヴェーダの古典には
サッドヴァリッタという「するべきこと」と「してはいけないこと」が記され

それによって人の健康を守り、
人生の目的を叶えやすくなるように導いてくれています。


親は子供に
「外から帰ったら手を洗いなさい」とか
「食事の前にいただきますを言いなさい」と教えます。
子供は始めのうちは
その価値が理解できないので形だけ行いますが、
成長とともにその意味や価値を理解するようになります。

古典は、
まるで母親が子供に教えるように
「するべきこと」と「してはいけないこと」を具体的に教えてくれているのです。

本質に関わる知識を
学ぶことなしに形だけを取り入れるのではなく、
形と本質の理解の両方が大切になりますが
始めから本質を理解するのは難しいので、
まずは形から学んでいきます。

「なんでこんなことやる必要があるんだろう」と思っても、
始めは真似やフリから始めていくのですね。

次第にそれが習慣となり、
本質を学んだ時にその意味と行動が一致します。

個人の好き嫌いに従って行動(選択)し続けると、
大抵はダルマ(秩序)から外れ、
しっぺ返しを頂くことになるのでそうならないように
ヴェーダは「するべきこと」と「せざるべきこと」を
始めから人に教えてくれているのです。

例えば、するべきことの一つに
《(両手足と排泄口を)清潔に保つ》とあり、

八支則のシャウチャ(Saucha)と

してはいけないことの一つに
《嘘をついてはいけない》があり
八支則のサティヤ(Satya)と同じです。

わざわざ教えられなくても、
そんなことわかっているとと思うようなことでも
どうして体を清潔に保たなければならないか、
どうして嘘をついてはいけないのか、
そのことをきちんと説明できる人は意外と少ないかもしれません。



サッドヴリッタに沿う行動をすれば
長寿薬のような効果があるといい
その目的は
「健康になること」と
「心の平安を手に入れ、維持すること」です。

アーユルヴェーダで
『「命」は身体の中で
「心」と「感覚器官」と「魂」が融合しているもの』と言います。

心が何に意識を向けるか・・・によって
受け取るものや感じ取り方が変わるため
“心”を整えることがとても大事なのです。

サッドヴリッタ(=善い行い)をすることは
社会的に善いとされているからする のではなく
“自分のためにするもの”
サッドヴリッタは自分のためにすることにです。


शान्तिः  शान्तिः  शान्तिः

MICHIYO's YOGA
YOGA ALLIANCE


最後にチャラカサンヒター8章の内容から一部を抜粋
・繰り返しものの本質を考慮せよ
・原因の影響力を確信せよ
・常に(良い結果をもたらす)因に着手せよ
・感覚器官に頼りすぎてはいけない
・うまくやったと思って安心するな
・なすべき時機を失ってはいけない
・中傷を気にするな