人は一日に平均2万回の呼吸を行い
意識、無意識に関わらず、
安静呼吸の約7割近くを担っているのは「横隔膜」だと言われています。

横隔膜には「膜」とありますが、
人体最大の吸気筋であり
胸郭の下部にあるドーム状の筋肉です。

息を吸う時、横隔膜が収縮し(下方へ引き下げる)胸腔内が陰圧になり、
※陰圧とは外よりも気圧が低い状態のこと。
 水が高い所から低い所へ流れるように、空気も気圧が高い方から低い方へ流れようとする。

胸郭が広がり、肺を拡張させて空気を取り込みます。

息を吐く時は、横隔膜が弛緩し、胸郭と肺が自動で戻り、
空気を吐き出すので筋肉は使われません。
ただし、
意識して息を吐く時は、腹筋が腹圧を高め、横隔膜をさらに挙上させます。
そのため、
運動時に腹筋を意識して息を吐くことで、
体幹が安定して、力が発揮できるようになります。





骨盤隔膜は、骨盤の底を構成する筋肉の一つ。
肛門挙筋(恥骨直腸筋、恥骨尾骨筋、腸骨尾骨筋)と尾骨筋からなります。

骨盤底は、
上層に骨盤隔膜、中層に尿生殖隔膜、
下層に括約筋と勃起筋という3層構造をしています。
(プロメテウス解剖学アトラスより)




横隔膜と骨盤底は、
お腹を挟んで向かい合うように位置します。

この2つの筋肉は、
腹横筋と多裂筋と共にインナーユニットを構成します。

この筋肉を
 横隔膜=屋根
 腹横筋=壁
 多裂筋=柱
 骨盤底=床
というように家の構造に例えることがあり

筋肉が働きやすい環境を作ることが大事になります。

アーサナプラクティスではこの環境を整えるアプローチをしています。
日常の無意識でついた姿勢を
正していくのは時間がかかるかもしれませんが
意識的な練習は無駄にならないはずです。

働いていない筋肉を働かせ、
頑張り過ぎている筋肉を休ませること。

自分に対する理解が深まりますように🍀
 

良好なエネルギーを取り込めるような
ヨーガプラクティスを一緒に実践していきませんか。

 शान्तिः  शान्तिः  शान्तिः
MICHIYO's YOGA

USA YOGA ALLIANCE



横隔膜と骨盤底の関係は、屋根と床。
屋根は呼吸と共に上がったり下がったりします。
屋根が上がれば床も上がり、
屋根が下がれば床も下がる。
このように、連動して働くことが望ましいです。

息を吸うと横隔膜は下がる
 ⇓
内臓は上から押されて多方向に圧をかける
 ⇓
内臓からの圧で骨盤隔膜が下がる

吐く息の場合は、逆のことが起こります。
尿もれは骨盤隔膜が緩む位置にある(下降位)と起こるとされています。
骨盤隔膜が緩むときは、息を吸うとき。
ということは、
息を吐ききるようにし、
骨盤隔膜は上に位置すること。