ケリー・マクゴニガルのスピーチ
「How to Make Stress Your Friend」は、
ストレス=悪という思い込みをひっくり返しました。
人間には、<記憶力> と <想像力> があります。
この力は、人生を豊かにもしますが、
ときに自分を苦しめることもあります。
たとえば、誰かに嫌味を言われたとします。
その瞬間だけでも嫌なのに、
帰宅してからまた思い出して腹を立てる。
さらに、
「明日も言われたらどうしよう」と想像して不安になる。
出来事は一度なのに、
頭の中で何度も再生し、
ストレスを“増産”してしまうのです。
ストレスを感じると、
視床下部からCRHが分泌され、
脳下垂体がACTHを出し、
副腎皮質からコルチゾールが分泌されます。
これは「危険に備えるための反応」。
本来は、私たちを守る仕組みです。
問題は、
ストレスそのものよりも、
「ストレスは体に悪い」と信じること。
マクゴニガル博士は、
ストレスが健康を害するのは、
ストレスを有害だと思い込んでいる場合だという研究を紹介しています。
講演の最後に、こんな質問がありました。
「ストレスの多い仕事と少ない仕事、どちらを選ぶべきですか?」
彼女の答えは明確でした。
意義あることを求めるほうが、
不快感を避けることよりも健康に良い。
そして、
その中で経験するストレスに
自分は対応できると信じること。
私たちは、
ストレスをゼロにするために生きているのではありません。
意味のあることを生きるとき、
そこには必ず負荷がある。
でもその負荷は、
成長の方向に向かうエネルギーにもなるのです。
ヨーガの練習も同じです。

アーサナで震える脚。
思うようにいかない心。
集中できない自分。
それらを「ダメだ」と排除するのではなく、
「これは成長の刺激だ」と受け止める。
ヨーガは、
ストレスを消す練習ではありません。
ストレスに反応する“自分の在り方”を育てる練習。
意義あるものを選び、
そこに伴う負荷を引き受ける力を育てること。
それが、
生きることをヨーガにするということなのだと思います。
शान्तिः शान्तिः शान्तिः
よりヨーガ的な日々をॐ

