2004スプリンターズSアイビスSDを制したカルストンライトオ号

 

 

こんばんは。

 

きょうの愛知県は、晴れ。

 

 

 

2004年スプリンターズステークスを制したカルストンライトオが2月7日の早朝、けい養先の北海道・日高町の日西牧場で亡くなりました。26歳でした。

 

 

【日西牧場の発表】

本日2月7日早朝カルストンライトオ号は、老衰のため静かに息を引き取りました。26歳でした。お疲れさまでした。 ここまでしっかり面倒をみて頂いた清水オーナーには感謝しかありません。 また報告が遅れましたが、昨年の8月27日にチャクラ号は老衰のためこの世を去っております。23歳でした。

 

 

 

 

カルストンライトオ号は、2002年のアイビスサマーダッシュ(GⅢ・新潟1,000m芝直線)で53秒7の記録を持っており、これはいまだに破られていません。この馬が(語弊はありますが)日本で一番速い馬ということの証明だと思います。

 

アイビスサマーダッシュは、当時は連続開催の6週目に行われており、今よりも時計が出にくいというなかでの記録だからこそ価値がある。「JRAには言っといたんや。開幕週にやったらどんなレコードが出るのか、ファンも興味があると思ってな」と大根田師は笑った。21年の歳月が過ぎても破られていない記録です。

 

カルストンライトオが2002年のアイビスSDで刻んだ9秒6のラップはJRAでは最速で、時速にすると75km/h。「サラブレッドが出せる1ハロンのスピードとしては限界値に近いかもしれません」

 

 

【レーススタイル】

また、果敢にハナを切って沈んでいくレーススタイルから「1,200mすら距離が長い」と言われrる一方、レース序盤に猛烈な加速を見せたあとは粘りこみを図る競馬スタイルが多くのファンを魅了させ、その支持を得ました。

 

 

 

2002年 アイビスサマーダッシュ

 

 

 

 

 

ここで、誰よりも速いカルストンライトオにおくる曲を。

 

 

Flight of the Bumblebee

 

 

 

くるみ割り人形 連弾 「トレパーク」

 

 

 

ポンセ作曲 【エストレリータ】

 

 

 

 

 

 

【馬名意味】

カルストンライトオ。さいごが「オ」でおわるのが不思議でした。

 

馬名の由来は『馬主の清水貞光さんの本業で軽石(軽いストーン)を扱う

+貞光さんの「光(ライト)」+王(オ)』。

(オーとつけたかったが、9文字の文字制限があったため)

 

ちなみに、

オーナー清水貞光さんの息子さんは、

 キタサンブラック を管理した清水久詞調教師です。

 

右が清水久詞調教師

中央が北島三郎オーナー、左が武豊騎手

 

 

 

 

【競争成績】

 

2歳

新馬戦、かえで賞と連勝するも朝日杯3歳S(現・朝日杯FS)は10着に敗れる。

 

 

3歳

葵ステークスで勝利を挙げるも、ファルコンステークス、アイビスサマーダッシュ、セントウルステークスで1番人気になるも惜敗する。

 

 

2001アイビスサマーダッシュ

 

 

 

4歳

 

4歳を迎えた02年は春競馬を休養。復帰2戦目、1600万に降級したTUF杯で力の違いを見せ快勝すると、オープン2戦を挟んでアイビスサマーダッシュへと駒を進めた。

 

3歳時の前年でも差のない3着に好走した一戦。スピードをフルに発揮できる舞台で、カルストンライトオは圧倒的な速力を見せつけた。スタート直後の1ハロンこそ12秒0だったが、2ハロン目に軽く気合をつける程度で叩き出したラップは9秒8。3ハロン目も10秒2で後続との差を広げると、残り400mからはさらにスピードを上げ、この1ハロンはなんと9秒6。ラスト1ハロンは12秒1かかったが、前年のメジロダーリングを0.2秒上回る日本レコード・53秒7。8枠12番から外ラチ沿いを一気に駆け抜けたその姿は、まさに「矢のように」という表現がぴたりと当てはまる、衝撃的な走りだった。

 

 

 

 

 

5歳

脚部不安などもあって苦戦が続く。03年はアイビスサマーダッシュへの出走もかなわず、オープン特別のアンドロメダS1勝のみにとどまった。

 

 

 

 

6歳

 

2004年夏に復活する。休養明けを2、3着にまとめると、アイビスサマーダッシュに2年振りの出走。5枠5番のスタートから外ラチ沿いへと馬を寄せ、02年を再現するような走りでまたも鮮やかな逃げ切り勝ちを飾った。

 

2004 アイビスサマーダッシュ

 

 

 


スプリンターズステークス
続いて出走したのは、G1・スプリンターズS。1ハロン長い1200mで直線に坂のある中山、さらにスピードの削がれる不良馬場。決して楽な条件ではなかったが、前半3ハロンを33秒6で飛ばしていった。すると後続の手応えが逆に怪しくなり、直線入り口では2番手以下を引きちぎるようにリードは2馬身、3馬身。さらに坂下では5~6馬身まで差を開き、最後は連覇を狙ったデュランダルの追撃も楽々と振り切り、4馬身差の大楽勝でG1タイトルを手中にした。

 

 

2004 スプリンターズステークス(GⅠ)

 

 


 

 

7歳

 

阪急杯2着、高松宮記念4着の後、4回目のアイビスサマーダッシュ出走、単勝1.8倍と断然の人気となるが、59kgの斤量と内枠が響いて4着。出走機会3連勝とはならなかった。

 

次走のスプリンターズSでは、直線で一旦抜け出すも飲み込まれて10着。その後、出走はなく2005年11月2日付けで競走馬登録を抹消した。

 

 

2度のアイビスサマーダッシュ、そしてスプリンターズSで見せたスピードは強烈。今でも快速馬といえば、まずこの馬が挙がる、近年の日本を代表する「逃げ」のスプリンターだ。

 

 

 

 

 

 

 

【血統】

 Native Dancer  9.38%  5 x 4

サラブレッド三大始祖の一頭「ゴドルフィンアラビアン」の直系。

 

 

 

 

 

【種牡馬時代】

引退後は種牡馬入り。

 

2006年から北海道・静内町レックススタッドにて種牡馬となり、2010年11月に安平町の橋本牧場へ移動する。一度、2015年で種牡馬を引退後、2018年から種牡馬として復活。

 

日本国内では数少ない三大始祖のゴドルフィンアラビアン系の種牡馬でもある。

 

地方重賞勝ち馬を3頭出すも、JRAではオープン馬が出ず、2021年になってメイショウテンセイ(2014年生・牡7歳)が3勝クラスを勝ち上がった。

 

(賞金順)

 

 

【地方重賞勝ち馬】

ヒメカイドウ(2014年ゴールドウィング賞)

ブレイヴコール(2017年兵庫ダービー)

トゥリパ(2017年兵庫若駒賞、2018年のじぎく賞)

 

2017年現在までに地方重賞勝ち馬を3頭出しているが、全てシーフェアリー(父ユートカイザー・父父サンデーサイレンス)を母に持つ全兄弟である。

 

 

 

2020年の種付けの後、2021年以降は種付けを行わないまま2023年をもって種牡馬を引退。

2024年2月7日に老衰により死亡。

 

 

 

天国でも美味しい牧草、たべてね☆彡

 

 

さいごまで御覧いただき、ありがとうございます。