こんばんは。

 

今年の有馬記念は例年以上にすごいレースでした。GⅠ馬11頭の激突というのは、こういうことかと思いました。アエロリットが1000m/58.5秒というペースで引っ張る中、後方で脚をためていた馬が上位を占めました。

 

 

特に、驚かされた馬が3頭。

 

まず、勝ったリスグラシュー(レーン騎手)

最初のコーナーからずっと内をキープして経済コースを通り、4コーナーもまだ

最内にいたのに、残り300mではいつの間にか大外にいました。

 

そして、他馬に並んだと思ったら一気に加速し、これだけの名馬たちをおいてけぼりにし、5馬身差勝ち。この馬は名牝としていつまでも語り継がれると思います。

 

 

次に、3着のワールドプレミア(武豊騎手)

スタートからずっと最後方にいながら、直線一気に13頭をごぼう抜き。

さすが、ディープインパクト産駒。菊花賞馬の強さを改めて見直しました。

 

2着のサートゥルナーリア(スミヨン騎手)とはハナ差でした。武豊騎手はアエロリットなのでスローにはならないと読んでの最後方だったのでしょうか。

 

 

最後に、9着に終わったアーモンドアイ(ルメール騎手)

序盤、外を回り8番手で。しかし、4コーナーではしっかり4番手に上がり、内を進み、残り200mの所で先頭に並びました。

 

天皇賞(秋)の時のように、ここで突き放すかと思ったら逆に沈んでいった。

今までは、他馬を追い越すシーンしか見たことがないので、非常に驚きました。

 

 

≪レース結果≫

 

 

=タイム=

 

ハロンタイム   6.9 - 11.1 - 11.4 - 11.4 - 11.5 - 12.2 - 12.3 - 12.1 - 11.7 - 12.3 - 13.4 - 12.2 - 12.0

 

上り    4F 49.9 - 3F 37.6

 

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≪払戻金≫

 

単勝   ⑥ 670円  2番人気

 

複勝 ⑥/  210円  ⑩/  270円  ⑦/  390

 

枠連    3-5  300

 

ワイド 6-10 /  850円  6-7 /  1,450円  7-10 /  2,000

 

馬連    6-10  2,990

 

馬単    6-10  6,130

 

3連複    6-7-10  10,750

 

3連単    6-10-7  57,860

 

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≪スポーツ紙≫  アーモンドアイの敗因

 

22日の有馬記念(G1)は、2番人気リスグラシューが5馬身差をつける圧勝。

現役最強の座を奪取し、引退の花道を飾った。

 

一方、ファン投票1位、単勝1.5倍の1番人気に支持されたアーモンドアイ(牝4)は直線で手ごたえを失い9着と、この有馬記念で、初めて掲示板を外すという結果に終わった。

 

大きな不利があったわけではない。序盤からアエロリットが軽快な逃げを打ち1000m58.5秒のハイペースになったが、アーモンドアイは中団やや後ろ目と悪くないポジションだった。

 

「最初のスタンドでスイッチが入った。全体的にリズムが悪く、冷静に走れなかった」とレース後、C.ルメール騎手が語っているように、ややかかっている印象はありましたね。

 

ルメール騎手に「おごり」?

3コーナー。後方待機馬の中で、アーモンドアイが最初に前を捉えに動きました。

これは、前を行くアエロリットがなかなか垂れなかったということと、

 

『どこで動いても勝てる』というルメール騎手の自信の表れにも見えました。

結果、アーモンドアイを追いかける形で他馬も動き、後半もタフな流れになった。

 

緩まないレースの中、3コーナー時点で動いたという点は、焦りというべきかやはり失敗だったといえるでしょう。アーモンドアイを誰よりも知り、信頼するルメール騎手ですが、今回は無理な動きをしたようにも思います。

 

国枝師:「前に壁がつくれなかった分、最後はガス欠してしまった。いつもの走りが見られなかった」と残念がった。

 

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≪有馬記念レース後コメント≫

 

1着 リスグラシュー (D.レーン騎手)

アーモンドアイなど強い馬が相手でしたが、この馬に乗るのは3度目で、矢作調教師が「コックスプレートの後もさらに成長しているよ」と言われたので、今日は自信満々で乗りました。

 

いいペースの流れになるだろうと思っていましたが、レースはその通りで、ラチ沿いのいいポジションをロスなく行けました。うまくスペースも出来て進んで行けました。

 

本当に強い勝ち方をして、これが引退レースとは残念です。

特例で騎乗出来る措置を取ってくれたJRAには感謝しています。

 

(矢作芳人調教師)

感無量です。やはり有馬記念は競馬ファンにとって1年の集大成ですし、

日本人として特別な思いがあります。言葉では言い表すことが出来ません。

 

コックスプレートの後は有馬記念に向けて逆算してやってきましたし、また一段と馬体が成長していました。悔いを残さないように、先週、今週と併せ馬をして、

最高のパフォーマンスを見せてくれたと思います。

 

宝塚記念もコックスプレートもレーン騎手で勝ちましたし、リスグラシューの鞍上に一番いいのはレーン騎手だと思って、JRAに申請をしました。

 

道中は(騎手に)任せていたので安心して見ていられました。オーストラリアで勝って、5歳の暮れにしてさらに進化していると思いましたが、自分の見立てが間違っていなかったと分かって嬉しいです。

 

リスグラシューは史上稀に見る名牝です。スタッフもよく考えてやってくれて、

牧場スタッフの皆さんもよくやってくれました。みんなのおかげです。

 

2着 サートゥルナーリア (C.スミヨン騎手)

勝った馬は強すぎました。大事なのは、いかにレース前に冷静でいられるかでしたが、それはうまく行きました。

 

もう少し前のポジションが取れれば良かったのですが、ただ、仮に前から伸びていても、リスグラシューが来ていたのではないでしょうか。勝ち馬はこれで引退ですし、来年はこの馬が日本で一番強いということになるのではと思います。

 

最後まで止まっていませんが、2500mよりは2000mの方がいいのかもしれません。この馬は日本でトップクラスの馬です。

 

(角居勝彦調教師)

落ち着いてレースをしてくれました。右回り、左回りは特に気にしていなくて、

それよりも落ち着きの方がポイントでした。現段階の力は出し切ることが出来ましたが、勝った馬が強かったです。次走については未定です。

 

3着 ワールドプレミア(武豊騎手)

ラストはいい伸びでした。ある程度、決め打ちするしかチャンスはないと思って、じっくりとためるだけためて行きました。4コーナーからの伸びは良かったですし、来年が楽しみです

 

4着 フィエールマン(池添謙一騎手)

今日は勝ちに行く競馬をしました。1周目のスタンド前でしっかりとポジションを取ることが出来て、アーモンドアイをマークしながらレースを進めて、勝負どころから仕掛けて行きました。4コーナーではいけるかもと思いましたが、自分よりさらに後ろにいた馬に交わされてしまいました。勝ちに行っての4着ですから、フランス帰りでもよく頑張っています。

 

5着 キセキ(角居勝彦調教師)

最近は道中あまり行けなくなっています。その中でよく盛り返してくれました。

 

6着 シュヴァルグラン(福永祐一騎手)

形としては悪くありませんでしたが、勝負どころで内にモタれて苦しいところを見せていました。それでももう1回ファイトしてくれて、最後までしっかり走ってくれました。

 

9着 アーモンドアイ(C.ルメール騎手)

スタンド前で冷静さを欠いてしまいました。2500mでリラックスしていないと最後は疲れてしまいます。アーモンドアイも最後は疲れてしまいました。フィジカルや状態は大丈夫でしたが、リズムが良くありませんでした。

 

(国枝栄調教師)

レース前の精神状態は良く、スタート直後もいい感じに見えました。ただ、1周目のスタンド前で他の馬が動いたこととファンの歓声に反応してしまい、ポンと外へ出てしまいました。

 

そこから1周スイッチが入ったままになってしまい、ガス欠になりました。あの位置でもリラックスしていれば良かったのですが、気が入っていていつもの走りではありませんでした。

 

レース後、馬に異常はなかったです。今は呆然としていて、次走については何も考えられていません。

 

 

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≪動画≫ JRA公式

[G1結果] 有馬記念 ~1番人気はアーモンドアイ/20191222