2017年テレビ東京杯青葉賞(GII)に優勝し、ダービー3着のアドミラブル(牡5歳、栗東・音無秀孝厩舎)は、2019年10月27日付で競走馬登録を抹消し、今後は北海道浦河郡浦河町のイーストスタッドで種牡馬となる予定だそうです。
残念でもあり、ホッとするニュースでもあります。
アドミラブルの幼い頃について音無調教師は「生まれてすぐに見たときからGI馬になると思ったよ。馬体が雄大で、ディープインパクトの子供らしくバネがある柔かい走りをしていたね」と語っている。
しかし、新馬戦は喘鳴症(のど鳴り)のため、9着と大敗する。
喘鳴症(ぜんめいしょう)/一般的に「のど鳴り」と呼ばれる。
喉頭部を支配する神経がまひし、喉頭口が狭くなる病気。十分な呼吸ができず、競走能力に影響をきたす。
喉の手術は成功し、本来の能力が発揮されるようになる。翌年の3月5日の未勝利戦では一変した走りで圧勝。音無調教師は、
単勝1.5倍の断然人気に推された青葉賞(GII)では最後方から徐々に進出を開始。直線では一気に先頭に躍り出て、最後は2馬身半差の完勝で重賞初制覇を飾った。
そして次はダービー。
「厳しいローテという声も聞くが、すべて中3週だからすごく調教はしやすいんだ。
馬っぷりもいい」(音無調教師)。
ただ、青葉賞の勝ち馬のダービー制覇は、これまでない。
「このローテを決めたときから、ダービーを勝てないなんて考えたことはない。血統、馬体、走りっぷりと、この馬には大器の風格がある。これほどの思いを込めてダービーに参戦するのは最初で最後かもしれない。」
「ダービーを勝って、みんなが認めるスターホースになってほしい。」
音無調教師の熱い思いが伝わってきます。
迎えたダービーでは不利とされる大外18番枠に入るが、3連勝の内容が高く評価され、皐月賞(GI)上位組を抑えて単勝1番人気(3.4倍)に支持された。
レースは極端なスローペースとなり、後方から大外を回らされる苦しい展開となる。
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秋は雪辱を期して神戸新聞杯(GII)から菊花賞(GI)に向かうプランが発表されていた。
だが、8月上旬に放牧先のノーザンファームで脚部不安を発症していることが判明。
同月16日に2018年秋の復帰を目指して休養に入ることが発表された。
そして今春。ファンには待望のニュースが発表された。
5月4日のメトロポリタンステークスで約2年ぶりの出走予定。
しかし不幸にも4月3日の栗東トレセン内で、ゲート練習中に腸骨を骨折。全治9ヶ月と診断され、復帰することなく昨日、競走馬登録を抹消された
通算成績は5戦3勝。獲得賞金は1億2407万1000円。
アドミラブルの馬名の意味は「賞賛すべき、立派な」。たった5戦でその獲得賞金は、まさに賞賛すべきものだと思います。また故障中『アドミラブルは今どこ?』というファンはとても多かったです。
青葉賞の勝ちっぷりも実に立派。
私の中でこの馬は、記録より記憶に残る名馬です。
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アドミラブルが繋養される予定のイーストスタッドは、
所在地 :北海道浦河郡浦河町西幌別316
おもな繋養種牡馬に、メイショウサムソン、ディープスカイ、トゥザグローリー、
ホッコータルマエ(シャトル)などがいます。
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先週のニュースですが、シンボリクリスエスが種牡馬を引退しました。
『10月20日、日高町富川東にあるブリーダーズ・スタリオン・ステーションで供用されていたシンボリクリスエスが、種牡馬を引退して功労馬として余生を送るため、千葉県
成田市のシンボリ牧場へ移動した。』 現在20歳だそうです。
シンボリ牧場:千葉県成田市大栄十余三245-261
交通アクセス:「新空港自動車道 新空港IC」 から 3.5km
【シンボリクリスエス】
シンボリ牧場の所有馬、美浦の藤沢和雄厩舎の管理馬として競走生活を送り、
競走成績は15戦8勝。
2002年の3歳時は青葉賞(G2)で重賞初制覇を飾り、
日本ダービー(G1)はタニノギムレットの2着。
秋になり神戸新聞杯(G2)を快勝すると天皇賞(秋)(G1)に駒を進め、バブルガムフェロー以来となる3歳馬による勝利を飾った。有馬記念(G1)も制覇。
2003年は天皇賞(秋)(G1)、有馬記念(G1)連覇を達成。
現役引退後の2004年に社台スタリオンステーションで種牡馬入り。
代表産駒はエピファネイア、ストロングリターン、ルヴァンスレーヴなど。
また、レイデオロ、オジュウチョウサンなどの母の父としても有名。
2016年からブリーダーズ・スタリオン・ステーションで供用されていました。
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アドミラブルはシンボリクリスエスの孫ですが、少しでも長生きして産駒や孫の活躍を見守ってほしいです。
アドミラブルは父ディープインパクト、母スカーレット、その父シンボリクリスエスという血統。
青葉賞を勝利した時のアドミラブル







