修士論文、なんとかクリア(笑)
博士課程前期を終えて、いよいよ卒業を迎えることになりました。
小学校 6年間
中学校・高等学校 6年間
大学・大学院 6年間
ノスケは、学生を18年間やりましたが、全て6年間ずつのルーティン。これが彼のペースなのでしょうね。
大学院での2年間は、教授と決めたテーマの研究よりも、自分から外に目線を向けて。当初思い描いたものよりも、少し方向性の違ったものを追い続けていました。
それは、今まで誰も試みたものでは無く。周囲の仲間たちが、教授たちの研究を踏襲するものを組み立てる研究とは違い、ノスケは一人で毎日毎日失敗を重ねていました。だって、誰もやってないことを理論上の仮定だけで挑戦していたのですから。
先人たちの研究を踏襲する仲間たちは、次々と学会に論文を発表し。華々しく〝研究者〟として、脚光を浴びていました。ノスケはいつも、失敗を繰り返す実験を続けて。周りからは、
おまえ、失敗するためにやってんの?
なぁ、それいつ成功すんの?
と、侮蔑とも解釈出来る言葉をかけられていました。
時に落ち込むノスケに、いつも伝えてきました。
誰もやってないことを初めて試みているのだから、当たり前のことだ。
だって、何が正解なのかわからない。
おまえは孤独な戦いを続けているのだから。理解されないことも、当たり前のことなのだ。
悩み、苦しみ。途方にくれたある時。ノスケは教授に言われた。ドイツに行ったのは、こうして研究に行き詰まり、自分自身を見失いかけた時でした。
周りの友人たちは、次々と学会に参加して。論文を発表し、たくさんの評価をもらい。ノスケはそんな友人たちの舞台を、陰からサポートして。カバン持ちヨロシク走り回っていました。
きっとみんな、それぞれ声を掛けてくれている企業に就職するのだろう。
こんなタイミングで日本を離れて、僕の将来はどうなるんだろう。もっともっとみんなに遅れを取ってしまうかもしれない。
行くと一旦決めながら、出発間際にもそう悩むノスケを見ながら。みっくは言いました。
『同じものばかり見ていると、新しい変化には気づけない。今のおまえでは、出来るものも出来ない。
焦るばかりではダメなのだ。もっと、視野を。』
僕だけダメなんだよ!
『あのな。所詮、学生だ。教授のマネっこして研究者気取って、つまらんサル真似に過ぎん。たかが学生風情が、半年やそこらで何が学会だ、論文だ。くだらん自己満足に過ぎんだろ、おまえもおまえの友人たちもだ。』
クソミソに言われたノスケは、ア然として。
ま、まぁ…確かに、ねぇ。
苦笑しながら、あの日ドイツに出かけて行ったのだ。