久しぶりに門をくぐると。懐かしい校舎が見えました。
今はもう、自分の下足箱は無くて(笑)
お客様用のスリッパを借りて。
見慣れた階段を登ってみたら、中はすっかり様変わりしていました。
それでも、懐かしい音楽室のドアを開ければ。恩師は変わらない笑顔で迎えてくれました。
『おぉ!ちび子!よく来たなぁー!』
ノスケと二人で、お借りした楽器や楽譜をお返しして。最近の後輩たちの様子や、先生の近況など。賑やかにおしゃべりは弾みます。
ムーミン先生:楽譜のことは、スマンかったのぅ。
ちび子:いいえ。レンタル譜をお借りするわけにはいきませんから。
ムーミン先生:たまたま、アレだけはレンタルだったんだ。他のなら、いつでも言えよ♩
なんともありがたい言葉に。ちび子は本当に感謝しました。
ちび子:ありがとうございます、先生。私は途中で退部をして、最後まで活動したワケではない。それなのに、厚かましいことを言いました。
ムーミン先生:…それは、ちがう。ちがうやろ?ちび子。
『お前のは、お前は、途中退部じゃない。あれは、どうしようも無かったんだ。だから、ちび子。お前は、退部じゃない。そうだろう?』
ちび子の目を見て、はっきりと言ったムーミン先生。
『だからな?お前は、ワシに甘えていいんだよ。いつでも。お前は、ちゃんと吹奏楽団の卒業生なんだから。そしてお前は、ワシと約束したとおり。ちゃんと自分のやるべき事を見つけて、今も歩いてる。
だから、お前のいるサークルなら、いつでも協力してやる。他の楽譜とか、遠慮なく言ってきなさい。』
ありがとう、先生。ありがとうございます。
吹奏楽団を去る日。最後の演奏を終えて、ちび子は一人で泣いていました。あの時、ムーミン先生はちび子のアタマを撫でながら仰いました。
ちび子。お前は、辞めるんやない。卒業するんや。
ね?ちび子の縁も。ちゃんと繋がっていたのです。
晴れ晴れとした顔で、堂々と正門から出てきたちび子。ニコニコしていました。
ちび子。音楽続けて良かったね。
いつか、きっと。もう一度、ムーミン先生の指揮する演奏に参加出来る日が来るといいね☆