今から5年前。ノスケ、中学一年生の1月のことだ。
ノスケは。大切な先輩達を、見送った。
高等部の卒業式。泣きじゃくるノスケの手には、1通の手紙が残された。
手紙には、こう書いてあった。
『○○○、大好きだよ。お前のラストステージは、絶対に見に来る。約束だ☆』
まだまだ言語障害も顕著で、頻繁にパニックを起こしていたノスケ。
時に厳しく、常に優しく。ノスケが頑張れるように導いてくれた、高等部の先輩達。
『もっと一緒に居て、もっとたくさん教えてやりたかった…。』
まだ小さなノスケを抱きしめ、先輩達は言い聞かせた。
『いいか?お前が卒業するときは、必ず来る。ラストステージは、私達が見送ってあげる。』
だから。絶対に辞めるな。諦めるな。
『約束だ(⌒~⌒)』
ノスケの手を握り、頭を撫で。先輩達は学校を卒業していった。
あれから5年の月日が流れ。
先輩達は、大学も卒業して大人になった。
ラストステージ。最後列に並んで、大きな声でノスケの名前を呼び続けたのは。
その先輩達だった。
5年も前の、手紙の約束を果してくれたのだ。
先輩達が卒業するとき、ノスケはひとりぼっちだった。
置いてきぼりの、小さな後輩。そんなノスケを励ますために。くれた手紙。
ノスケはこの5年間、時折手紙を見つめていた。
『よくがんばったね…(;_;)』
先輩達の胸より背が低かった。幼かったノスケ。
今では、先輩がノスケの胸に届かない。
それでも。会いに来てくれた先輩達を、ノスケは本当に嬉しそうに見つめて。御礼を言った。
ありがとうございます…。
どんなに大きくなっても。先輩達には、ずっと小さなノスケだ。ヨシヨシと頭を撫でられ、ノスケはニッコリ笑顔だ。
たくさんの仲間、先輩、後輩に支えられた6年間。音楽がくれたものだ。
ラストステージ。ノスケは泣かなかった。
小さなノスケは、もういない。
今度は、ノスケが約束する番。
ずっと昔、先輩がノスケにくれた約束は。くじけない心のお守りなのだ。
『いつか必ず。ラストステージに帰ってくるよ。』
それは、後輩への遠い約束。
でも、必ず守られる約束。
ノスケ達は。この先も、どんなときも。
永遠に。仲間なのだ☆