『あなたのお子さんは、発達障害です。』
やっぱり、なぁー…。自閉症でしょ?
ドクターと私が、こんな会話をしたのは。ノスケ6歳のときだ。
6年間、長かったなあ…。嬉しくて。ホッとして。涙が出た。
子供をキチガイにした、サイテーな親!
…とか。
ロクなしつけも受けてない頭の悪い子供!
…とか。
他人に散々言われて(笑)
いい加減に。疲れてたときだったなぁ。
当時ちび子は。
学校で『あんたのお兄ちゃん、頭が悪い人なんだよね』と言われるたび、相手に飛び掛かっていた。
違う!兄ちゃんはバカじゃない!
言いながら、泣いていた。
『ねぇ、どうしてお兄ちゃんはフツーじゃないの?』
どうしてだろうね。
ねぇ。フツーって、なんだろうね?
ノスケ自身。私に聞いてきた。
ノスケ10歳の時だ。
『どうして、ボクはフツーじゃないの?』
自分が自分をフツーじゃないと思うのは、どこだろう?
そう聞くと。
『よく、わからない…。でも。違和感があるの。』
私はノスケに伝えた。
全て。
時折会いに行くドクターは、ノスケのドクターであること。
ノスケが違和感を感じるのは間違ってないということ。
…キミは。自閉症という障害を持っているんだよ。
ノスケは。フルフルと頭を振り、泣いていた。
ノスケに尋ねた。
お母さんは。オマエに嘘をついた方が良かったか?
『…わからない。』
でも。嘘を言われるのは、嫌。
俯いたまま、ノスケはそう言った。
お願いがあるよ。
ノスケの顔を見て、私は話した。
人間は完璧じゃない。欠点のない人間なんていない。どこかしか、問題点ってあるものだよ。
身体の不自由な人は、杖や車椅子を使い、不自由な部分を補って生きる。
キミの身体は自由だね。良かったよ。
キミには色々なことが窮屈に感じるだろう。人には解らない感覚が、大きなストレスになって辛いだろう。
でもね。頑張って、私と生きて欲しいんだよ。
『…ボクは。フツーじゃないのに?』
フツーって、何さ?何がフツー?私にとってフツーは、オマエだ。
その後。ノスケは。テレビで乙武さんを見る。
見て、泣いていた。
『ボクは。負けたくない!』
なあ、ノスケ。行けるとこまで行こう。みんなで一緒に!!