2019/2/16-27 新国立劇場小劇場
原作:石原理
演出脚本:八鍬健之助
美術:野村真紀
大正時代が舞台、そして舞台と映画を組み合わせたキノドラマというのでチケットを取ってみました
キノドラマ、大正時代にもあったそうです。それに近いのはIHIでやってた劇団新感線みたいな感じ?
「怜怜蒐集譚」は完全に舞台と映画は別れていました。両方やってる日に行って観ました。
役者さんはほとんど知らないで行きました・・唯一映画に出ている相葉裕樹君をミュージカルで知っている程度。
ドラマ
大正時代の挿絵画家:出泉は好奇心旺盛でまるで探偵のように事件に首をつっこんでしまう
凡庸なようで鋭い
人の良い編集者の南と霊感のある歌舞伎役者の葛葉、この3人が大正の闇のモノノ怪などの謎をとくお話でした
事件が二つ同時に出てくるので原作未読だとわかりづらいかもしれません
キャストはなかなか適役で良かったと思います
出泉の藤原君は味方君に「あたたかみのある音のする役者」と言われていましたがその言葉がぴったり(音という単語がいいね)
葛葉役の味方君のほうは藤原君に「華のあるバランサー」と言われていて、私もこの方が役者の台詞を言った時「うまっ。この台詞回しはただもんじゃない」と思ったのでした。藤原君と南君役の溝口君の台詞が早くなると味方君が引き戻してくれるんだそうです。なるほど・・
あとはカフェのボーイ役の野尻君が弁士かってくらい、口上なめらかなとこがあったんですがアナウンス学院出身らしいです
そして医者役の岸博之さんが出てくると場が締まります
美術は石組みのような建物に赤い糸が張り巡らされてて面白かったですが、赤い糸に照明が当たって美しいとこがあったので、これならもっと上の方にも張り巡らせてもよかったのでは。そして位置が高くてあまり効果的でないシャンデリア・・あの照明をもっと下ろした方が良かったんでは。
あと一番気になったのが雪の映像・・それも窓の方・・もう少し重厚感を・・・などとは思いました。
紅椿、赤いスカーフ、赤い襦袢?そして赤い糸・・と印象的な赤が揃ったのは素敵
キネマ
原作:石原理
監督:武藤銀雅
脚本:潮楼奈和
撮影:ポバノヴィッツ・ハンズ
ドラマの話の前日譚という話です
ライバルでありソウルメイトでもある男二人の愛憎というお話です
映画の後にトークショーがありまして、撮影したハンズさんも観にいらしてたようです。
海外の方だから日本の画を撮るのが美しいという話をトークショーでもしていましたが、日本家屋は特に美しかったです
洋館の方はもう少し大正時代の古さ感が出てればなーと思いましたが、これって日本人の感覚なのか・・
あと本当は雪の日の椿の話が重要なんですが、そのシーンが雪を降らせるわけにもいかなかったようで残念
ワンカットそれらしいシーンを入れてありましたが。予算とかなーあるんでしょうねー
あと、トークショーは相葉君が色っぽいというお話をしていました。立っても鴨居に手をかけていても色っぽい
眉毛を整えるとこを藤原君と味方君が真似していました。
味方君の芝居をまたみようと「熱海殺人事件」を後で探して買ってみたよ
怜怜蒐集譚のチケットには特典がついてました。
パンフレットは昔のノートみたいなデザインで素敵
中身はこんな感じ。カフェ「書簡集」のお品書きみたいな中に石原先生の漫画
私は他にわんこ型ティーバッグとジャスミン茶が入ってました
ついでに新国立劇場そばの椿屋珈琲で大正気分でお茶していました。