「帰って来たヒトラー」と言う映画を観ました。

ヒトラーがタイムスリップして現代にあらわれるのです。
はじめはそっくりな芸人かと思われドイツ国内を回りながらTV撮影し
だんだん人気が出て人の心をつかんで行ってしまい
発見者が、彼が本人だと気づいた時は・・・という話です。

ドイツ国内をめぐる映像はドキュメントのように撮っていて
嫌悪を表す人たちの他に、いまのうっぷんをとうとうと彼と語る人たちと
おもしろがって携帯やスマホで撮影する人たちなどが出てきます。

独裁者ははじめ道化の顔をしてあらわれる・・としたら
おもしろがっているうちにあれよあれよというまに祭り上げられていく
そう、大統領選真っ最中のどこかの大国にも今いるような・・

恐ろしいのは彼は理路整然としていて理想を語り不満をすくいとる人間
なのです。時々は笑い、笑いを生み、案外いい人のようにも見えるのです。
でも突然自分に噛み付いたものを冷酷に切り捨てる場面も出てくるので、
ぞっとするのです。
これは世界を地獄に導いた男。理解しがたい狂気をはらむ男。

無関心にならず真偽をみきわめ、その時がもしあるのなら
戦わねばならない事もあるのです。
油断をしていると、いつまた彼がどこによみがえるかわからないですね。

それはきっとこの映画のようにわかりやすくは無く
彼の形をせずに現れると思うのです。