日本刀の美しさはその地鉄の不均一にあるといわれています。
不均一といっても汚ならしい模様ではなくーーーつまり非金属介在物という不純物が表面に現れても不均一にはなりますがそういう模様ではありません。
そのように非金属介在物が白く模様を作ってもみっともない表面をつくるとき、昔から鍛冶やさんの世界では「白なます」という表現で軽蔑してきました。
このような鋼では不純物の部位が弱点となって、刃こぼれや切れ味の極端に悪い部分を生じて、なまくら刃物になります。
では、日本刀の美しさを示す不均一とはどのようなものなのでしょうか?
「地景」という表現でしめされる模様がその鍵です。
この「地景」という言葉が、すべての名刀の鉄の秘密です。
この「地景」というキーワードを、是非覚えてください。
この部分が美しく光る細い線となって杢をなしたりうねってさまざまな方向に走ったり直線状に走ったりして、この神秘的な鋼は一体何なんだろうと目を奪われてしまうのです。
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