3時間ほど眠っていたようでした。
バチン!と音がして目を覚ました。なんだか、催眠術から目覚めたようでした。
わたし『わたし、癌、取れましたか?』
真っ先に浮かんだ質問でした。
身の回りの世話をしてくれているnurseが顔を上げます。
『わたしには分からないわ。今からドクターが来るから彼と話をして』
わたし、不安に駆られながらもドクターを待ちました。
シャ~~~~~~~~~~~~~~ッ!!!
勢いよくカ―テンがあきました。
歩み寄るドクター。
わたし『あ、あの、わたしの癌は?』
ドクター『……大きすぎたよ。広範囲に広がっていた……。手術は出来ない』
彼は首を横に振りました。
わたしは言葉を失いました。悲しいとかショック、といった感情よりも、わたし、どうなるのっ!?と、慌てふためく気持ちだったかもしれません。
手術が出来ない、ということは化学療法と放射線治療しか残された道はない。要は死ぬかもしれない今、をちょっとでも伸ばす、という選択しか残されていない、という事。
しかも、その化学療法がかならずしも、効果があるとは言えない。
我々が持つDNAが化学療法と合わなければ副作用だけ身体に現れて効果も期待できない。
わたしの脳内は様々な想いと聞きかじりだけの知識が渦巻いてパンク寸前
ドクター『ご主人に連絡入れておきましたよ。20分ほどで迎えに来てくれるそうですよ』
わたし『これから、わたしはどうしたらいいのですか?』
ドクター『主治医のRupal医師とあなたの癌専門の医師となるK医師に連絡を入れましたから、まずは明日にでもK医師のもとへ問診してください。そして治療プランを話し合ってください。手術が出来ないとなると、これからはK医師の指導が必要になりますから』
選択の余地なし。ましてや、選択、が、ない!
あたまが真っ白、でした。
感情すらわかない。
ましてや、わたしの感情すらパニック状態。
わたしの脳みそが感情選びに手こずっているかんじ。
脳みそが、どの感情を出したらいいのかわからないぐらい脳内、大・パニック✩
驚き?怒り?悲しみ?
彼を待ちました。
わたしはまた車椅子で病院のフロントに運ばれました。
早く彼に会いたい。
不安でこころぐるしい気持ち、でした。
次に続きます