こんばんは、ミチコです。
過去記事でイイネとフォローして下さった方、本当にありがとうございます!
今回は口コミで人気拡大中の映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」の本編の振り返りと感想をネタバレありで語ろうと思います
ネタバレOKだよと言う方は、本記事をご覧ください!
なお、感想その1の続きからになります↓
ネタバレありの感想その1
⚠️ネタバレにご注意ください。
振り返りと感想-現代哭倉村-
【あらすじ】
ーーーーー現代日本。
現代パートでの登場人物はこのメンバーです。
雑誌記者の山田は鬼太郎を取材すべく、山奥まで鬼太郎を追う。
山田「遂に突き止めたぞ!都市伝説•妖怪少年ゲゲゲの鬼太郎!その出生の秘密」
立ち込める霧の合間をぬって現れたのは、山田が探していた少年、ゲゲゲの鬼太郎。
鬼太郎「引き返して下さい」
鬼太郎「この先は何が起こるか分かりません」
山田「やぁ、鬼太郎君。君にどうしても聞きたい事が……」
鬼太郎「警告はしましたよ」
鬼太郎はそう言い残して、哭倉(なぐら)と書かれたトンネルをくぐって行く。
猫娘「しつこい記者ね」
鬼太郎「お母さん……」
鬼太郎の何処か寂しそうな呟きがトンネルに響き渡る。
トンネルを抜け、鬼太郎は妖怪アンテナを使ったが、反応しなかった。
目玉の親父「どうじゃ?」
鬼太郎「もう、ほとんど……」
目玉の親父「そうかあれから70年遂にこの時が来たか……あの男も今日はここに来ておるかもしれんのぉ」
場面が変わり、山田も鬼太郎を追いかけてトンネルに入った。
山田「うちの雑誌は次で廃刊。最後にこの記事だけは……」
そう呟きながら辿り着いた山奥の廃村で、山田は懐中電灯を片手に、おっかなびっくり辺りを見渡し、鬼太郎を求めて彷徨う。
廃村には「龍賀」と書かれた木の板や怪しい鎧兜、古めかしい日本人形が転がっていた。
さらに遠くから聞こえる人の叫び声に、山田は記者の血が騒ぐかの様にカメラを抱えて、歩き始めた。
山田「もしも〜し」
辿り着いた先は、血塗れで医療器具が散乱した病室。
朽ち果てた鳥居⛩️は、行手を指し示す様にいくつも連なっていた。
そして、響き渡るしゃがれた男の声の「助けて」という悲鳴。
それは金色の玉から発せられており、その不気味な玉に驚き、逃げ出そうとする山田の前には、突如甲高い声の青白い幽霊が出現した。
その幽霊と対面した山田の悲鳴は辺りに響き渡った。
ーーーーー【感想】ーーーーー
先ずは登場人物について。
山田は数々の水木しげる昨日で登場する、メガネと出っ歯が特徴のキャラクターです。
現代パートでは、何も知らない彼目線で描く事で、廃村になった哭倉村の異様さと不気味さを演出しているのかなと思いました。
また、全く活躍しない猫娘を登場させたのは、この映画が第6シリーズの世界線であり、その前日譚である事を表現する為かなと考察しました
次は、各シーンについて。
鬼太郎が妖怪アンテナを使うシーンですが、鑑賞1回目の時はほんの一瞬なので気づきませんでした。
2回目以降の鑑賞で気づいた時には、だから目玉の親父が鬼太郎に「どうじゃ?」と尋ねて、鬼太郎が返答していたんだと納得しました。
ちなみに妖怪アンテナは、敵の妖怪が接近した時に、鬼太郎が意識しなくても、どんな微弱な妖気でも反応する優れものですが、妖力の源である髪の毛を奪われると能力が著しく低下する欠点もあります。
2回目の鑑賞で気づけた所ですが、山田が哭倉村で彷徨ったシーンは伏線が散りばめられていました。
特に日本人形はこのシーン以外にあと2回出てきます。
一方、伏線なのかよく分からなかった所が2箇所あります。
1箇所目は、鬼太郎がトンネルの中で「お母さん」と呟いた理由です。
向かっている哭倉村には母親の墓地はないはずですし……何故でしょう?
2箇所目は、目玉の親父が「あの男も今日はここに来ておるかもしれんのぉ」の「あの男」が誰であるかです。
映画の主人公の事でしょうか?
そうならば、目玉の親父は別れた後の映画の主人公がどうなったか知らないと言う事なのでしょうか?
はたまたあの男とは「ある謎の少年」の事でしょうか?
謎が深まるばかりの台詞です
振り返りと感想-過去東京-
【あらすじ】
山田の悲鳴が、女性の悲鳴に変わり、時代も変わる。
ーーーーー昭和31年。
過去パートの登場人物をご紹介します。
立派なお屋敷で倒れている老人、龍賀 時貞(りゅうが ときさだ)を見て、龍賀家で働いている女性が悲鳴をあげた。
「ーーーーープルルルル♪」
机とタバコを咥えた多くの社員がひしめき合う、狭いオフィスはタバコの煙が充満していた。
その一室にいた血液銀行の部長の元に、龍賀家当主である時貞の訃報を知らせる電話が入り、部長はすぐさま社長へ訃報を知らせに向かった。
それを目敏く察知した水木は、部長の後を追い、席を立つ。
社長は政財界への高い影響力故に熾烈な跡目争いが起きると推測し、後継者の有力候補は克典(かつのり)だろうかと部長に訊ねたが、部長は入婿だから分からないと返答した。
水木「克典氏ですよ」
そんな中、水木は社長室へ入室すると同時に言い放った。
水木は龍賀製薬を担当しており、克典には可愛がってもらっている事、龍賀時貞の長男は病弱で何年も表に出て来ていない事、克典は時貞生前時に後継者に指名すると約束をしていたと話していた事、葬儀の場所も克典が哭倉村(なぐらむら)と宴席で漏らしていたのを聞いて知っている事を語り、克典に会いに行きたいと志願した。
社長「君に我が社の命運を託そう」
社長の決断を受け、水木は退室しようとすると、社長は彼を引き止めた。
社長「龍賀と言えば、アレ……」
水木「……無論、探って参ります」
そして、今度こそ退室した水木の後ろ姿を神妙そうに見送る二人。
社長と部長は過去に行方不明者が出た哭倉村から、無事に帰還する事を願い、話を締めくくった。
場面が変わり列車内、大勢の男性がボックス席に座りながらタバコ吸っていた。
車内はタバコの煙が蔓延して、その煙により咳き込む少女と心配する母親がおり、少女は日本人形を抱えていた。
その親子がいる隣のボックス席には、親子を横目に見て、タバコを咥えながらニヤリと笑うてっぺんハゲの男がいた。
水木はボックス席に一人座っており、タバコ咥えた。
水木『社長も部長も俺を使い捨ての駒の様にしか思っていない。龍賀製薬は日清日露で名を知らしめ、太平洋戦争で大きく業績を伸ばした。時貞翁はその立役者である立志伝中の人。その原動力となる物はアレ』
水木『龍賀一族には謎が多い。だが、だからこそ、その内側に食い込む事が出来れば俺の社内での立場は有利になる。重役の椅子は確実だ。捨てられる前に、のし上がる』
すると、急に列車の電気が消えて……
鬼太郎の父「おぬし、死相が出ておるぞ」
突然ゆらりと現れた白髪の不気味な男が、水木に話かけた。
青白く光った列車内には、何故かその男と水木の二人しかいない。
水木「あっ……?」
鬼太郎の父「この先地獄が待っておる」
水木「……」
水木は胡散臭そうに、突然現れた男を見る。
鬼太郎の父「わしには見えるのじゃ。見えない物が見えるのじゃ」
水木「何寝ぼけた事を言っているんだ、爺さん」
鬼太郎の父「現にそら、おぬしの後ろ、大勢憑いておる」
そして次の瞬間、その男の姿は消え、元の列車内に戻った。
水木「ばかな……」
列車の中、水木の呟きが響き渡った。
ーーーーー【感想】ーーーーー
この映画の主人公、水木は「墓場鬼太郎」及び「ゲゲゲの鬼太郎」の設定において、鬼太郎の育ての親になります。
前日譚である第6シリーズの鬼太郎と目玉の親父は、水木に深い感謝の意を示しています。
この内容が映画の主軸となっている事を考えると、映画の内容がより一層感動的に思いました。
また、咳き込む少女は印象的に描かれていました。
窓を閉め切った車内で喫煙し、咳き込む少女が居ても誰一人タバコを止める気配が無い様子は、現代では考えられない行動であり、戦後の昭和を強く印象づけていました。
また、冒頭の現代に出て来た日本人形が、少女の持ち物として再登場しました。
更に、てっぺんハゲの男は陰陽師の一人であり、この列車でターゲットを決めていた事がわかります。
ハゲ男に気づいた時は、細かく作り込まれている事にビックリしました
水木と鬼太郎の父の出会いは突然で、何故鬼太郎の父が水木に話しかけたのか分かりませんでした。
しかしこの演出が、怪しくも、これから奇妙な出来事が起こる前触れの様に感じました。
今回の感想はここまでにします。
関連記事
ご覧頂き、ありがとうございました。ではでは、また次回も是非お越し下さい!