Albumのブックレットには書かないこと② | アベミチコのブログ

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https://www.nsrecordsjapan.com/afro-urbanity

Afro Urbanity (アフロ・アーバニティ)

~エレクトリック アフロ キューバン ジャズ プロジェクト~

 

NSCD-1209 2019年9月22日リリース(税抜価格¥2,500)
発売元:© 2019 NS Records Japan  https://www.nsrecordsjapan.com/

配給元:アオラコーポレーション TEL 03-5336-6957 http://www.ahora-tyo.com


収録曲:(全9曲)
01. Abre el camino ~eleggua~  02. Ochun  03. Repica bien el tambor
04. El callejón de los rumberos  05. Oddié  06. Yemayá
07. Changó  08. Llámame  09. Oggun feat.SAYAKA

 

01. Abre el camino ~eleggua~  

NANAさんの楽曲。Elegguaの歌詞を乗せてそして、Beatはこのアルバムの象徴というか、、、いろんなGrooveを旅するような。Jazz Funk的な要素も入れつつ。

津垣さんのEp soloから、関さんのChekereアンサンブル、そして混沌とした中で始まる吉羽さんのTimbales soloを最後はアルペジエイターが襲来して終わるという(笑)壮大なリレーが行われています。津垣さん曰く、宇宙からの襲来で全て攫われた。というストーリーらしい!!!!イントロのピアノはどうして出て来たのか分かりません。しかし、この1枚を開くフレーズとしてどうしても必要だったパッセージだったと思います。

 

02. Ochun  

愛とお金の女神。なんとなく、そこには色々なドラマがありそう。と思い。

そして、そんなキラキラ、どうやって音で表現しよう。。。

ストレートに和声をつけるのではない何かが欲しい.....。

私がこのトラックを作った時に考えていたのはそこで。

Ideaとして出て来たのは高速回転させたようなピアノのフレーズをサンプリング、そして、悍ましいようなLowPianoで。

しかしこんなにカオスにしてその後の歌は乗るんだろうか....と思っていたところ、

難無くNANAさんのプリプロは面白い形で乗っていたのでした...本当にこれは面白かったし、驚きました。

(Liveでするにとんでもなく面倒な曲になったのは間違いない......)

MoogのSyn Soloは津垣さん。またしてもシンセに襲来されるという。笑

 

03. Repica bien el tambor

アルバム制作の中盤。奏者の皆さんの1ファンとして.....

てか、、、、シンプルにRumbaとか素晴らしいのに、どうしてやらなかったんだろう!

と思って、足してもらったトラック。

これは、とある物の上でNANAさんが活き活きと歌った原曲をRemixするという順番でアレンジが進みまして。

そこにレコーディングでさらに皆さんのアイディアや演奏が乗って。

最終的に、ストレートに聴けばすごくストレートにも聴ける不思議なトラックになりました。打楽器のアンサンブルも、カンタも、ピアノもベースも、、、やはり、本当に素晴らしかった。

 

04. El callejón de los rumberos  

これは、初期に作ったもの。Neo Soul的なサウンドで出来ないかなと思い、

コードアレンジをしまして。その淡々としたコードの流れの中に、色々な楽器の展開があり、

ベースラインの兼ね合いもあって、アフリカの大地の朝焼けを感じる様なサウンド感になりました。

(行った事ないけど・・・でも今、最も行ってみたい場所!!!!!)

 

05. Oddié  

これも、Rumbaの曲をトラック上で歌っていただいたものをRemixアプローチでもう1度トラックを構築し直したもの。

原曲は倍テンのトラックでしたが、NANAさんの歌を裸にして聴いてみたら

そのストイックな3連や裏3連の連続をずっと聴いていたところ、いつの間にかHip Hopに聴こえて来まして。笑

面白いからそうしてしまえ~!という事で今の形に。

Liveでどうやるかは別として、関さんと津垣さんのアプローチは、

私の好みのど真ん中をいくものすごく尖ったアイディアでそのまま収録となりました。

 

06. Yemayá

これは、サンテリアの中でもものすごく題材にするピアニストが多く、私が特にハマっちゃったのは、

IbeyiとALFREDO RODRIGUEZの作品で。時空を旅する様な感じがたまらなく好きでした。という事で、勝手にトリビュート。w

ではないですが、3部構成の組曲方式にして、私もピアノでのモチーフのハーモナイズに挑戦してみました。

頭のシンセのsoliは、Liveでいつも演奏させていただく津垣さんのtransportation

(これが私にはこれまたドツボなオリジナルで)とい曲へのアンサーです。

圧巻だったのは、、、、吉羽さん(ティンバレス)加納さん(ドラム)のSolo合戦、

そして、、、メセニーが好きな私の好みを知っているかの様な、

NANAさんのコーラス。この曲は私の影響を受けたものが全部詰まったトラックになりました。

 

07. Changó  

太鼓を司るという事を題材というのもあり、すごくシンプルGrooveを聴かせられるものを1つ置きたいと思い、、、FUNK調で組んだのがこのトラック。

ほぼほぼアレンジというアレンジではなく各パートの抜き差しで構成しました。

シンプル イズ ベスト(笑)と、あとあと納得した1曲です。

頭のchango降臨部分。実は、関さん(Conga)の声質、ずっと前から気になっていて。今回、頑張っていただきました。

(いつも誰と話してても、どこか声の成分とか響とか気になってしまって.....。今回もまた突撃無茶振り....してしまいました。笑)

 

08. Llámame  

これは、大編成の時にもやる曲。実は、津垣さん、吉羽さん、宮本さんにお願いして

この曲をトラックにしてみたのがこのプロジェクトが始まった1つのキッカケです。

イメージとしては、都会の朝靄の中で何かを見出す様な、

そんなモヤっとした感じが最初にあって、そこから話をNANAさんが広げて歌詞にしてくださいました。

前回も書きましたが、SAYAKAさんの妖艶なLineはVlnにしかできない表現だと思います。

その艶やかな空気感や、CHACHACHAに入ってから即興でつけて頂いたRiffは、

その道でやっていらしたからこその音選びで、本当にレコが楽しかった💖

 

09. Oggun feat.SAYAKA

この曲も、大きな編成との共有曲。なぜこの曲を入れ、

且つリードをシンセではなくてSAYAKAさんにお願いしたか。

それは、次作へ向かうための原点回帰という意味もありまして。

生楽器、電子楽器どちらも同じ題材で、振り切った状態で取り組んでLiveをしてみて、

それぞれの良さや魅力を知っていて、且つ、それがDTMではとても敵わないと分かっているからこそ、

もっともっと有効な手段で、そして、音楽家の皆さんと共存共栄できるパワーのある作品集を作りたいと思った時に、

いつか、この曲はまたやるだろう。と思っての収録となりました。

何より、なんでそう素敵に音を入れられるの・・・!!!?と思う様な皆さんの演奏と、

ごくごく私が通常のインスト作品として書いた中に、

曲のイメージを理解してOggunの歌詞を当てAfroCubanの色に染めてしまえたNANAさんのアイディアや、

このいろんな美味しい部分がありすぎて飽和しそうなサウンドを

うまく正しい方向にMIXしてくださったJavierさんの技術や感性に驚きと感謝です。

 

 

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いや、本当に仕上がってよかった〜💖

過去、手伝った作品がなかなか完成しないことに文句は言えても、

さて、自分は最後までできるかねとは思ってて(笑)

それだけ、Liveも製品も具現化するってすごく大変なことだし

そういうことをやって来ている沢山の人に尊敬しかないです

 

演奏家の皆さんと一緒に作っていったからこそ、

凄く楽しくてこれは構想で終わってはいけないというモチベーションになりました。