前回の続きです。

なぜトラウマであったピアノ演奏をやると決めれたのか、

逃げずに実行できたのか、

本番ではパニックに陥らなかったのか、

この1年間、ヒプノセラピーや夢療法が

どのように作用してきたのか

を振り返っていきます。

 

ピアノ再開へと導いた最初のヒプノセラピーセッションが

昨年1月のちずさんのセッション。

 

「トラウマの原因がわかる過去生」というテーマでしたが、

亡くなった父がいきなり登場し「なんでお父さん?」

と意外でした。

「どうしたら人前で緊張しないで演奏できるの?」

と父に聞いてみたところ、

「失敗してもええから、やってみたらええねん。」

「やることが大事。」と言われます。

トラウマの根底に父の存在があったから、

父が登場してくれたのだと思います。

父からの激励を受け、とにかく記念式で弾いてみようと決意を固めます。

 

 

 

このセッション後、父が頻繁に夢に登場するようになります。

3月に見たのが「実家の暖炉に蝉を投げ入れたら暖炉から水が滝のように流れる」

という夢で私は傍に立っていた父に「蝉はいつも暖炉に入れるよね?」

とお伺いを立てているのです。

まだ一人で決めれず父に確認をしているんですね。

夢療法家の石井優美先生によると一種の親殺しの夢

(親を超えようとしている心の状態の時、現れる夢のこと)だそうです。

今の自分なら父の存在を超えることができるし、

しなければ、自立しないよというメッセージです。

 

 

母はヒプノセラピーで何度も登場しましたが、

人生に立ちはだかっていたのは意外にも父の存在で、

ピアノのトラウマにも深く関係していたようです。

父が与えた音楽環境、価値観が私の中で一番だったので、

それがハードルになり、プライドにもなった。

「父の娘らしくちゃんと弾かなきゃ」「低レベルに見られたらどうしよう」

「人に認められなきゃ」という思いがあった。

父が築いた城に守られ、自立していない自分に気づきます。

 

自分のこの手で何が出来るんだろうと考えた時、

ラジオで自分で曲を作って演奏して流してみようと思いつき、

7月いっぱいは毎日、曲作りをし、

8月にラジオ配信をします。

これをすればトラウマを乗り越えれそうな、そんな気持ちもありながら

必死だったのを覚えてます。

このおかげで、自分で自由に弾いて人に聞いてもらうという場を

作ることができました。

 

しかし、配信直後、達成感に浸っていた私はダメだしをくらいます。

自分らしさを出すためにやったことに対して指摘を受け

ショックを受けます。

ラジオ配信の意図を分かってもらおうとしますが、

上手く防衛できなくて、歯痒い思いをします。

 

「悔しい」という感情が心底にあることに気づき、

自分の尊厳を守らないとという意識が働きます。

 

今まで「悔しい」気持ちを隠して言われたら言われっぱなし、

泣き寝入り状態だった。

自分の存在を消すことでしか、自分を守れなかった。

「悔しい」気持ちは6月に見た夢にも

「布団に滴る水」として現れていました。

悔しい気持ちに向かい合ったから

「布団に滴る水」は「自分の尊厳を守れない悔し涙だ!」と

分かったという感じです。

 

6月の夢と暖炉の夢のことが書かれたブログです。

下矢印

 

 

 

 

自分の気持ちに気づいてから、何度も悔しい思いをします。

トラウマはしぶとくて、たとえ練習でもピアノを人前で弾くとなると

思うように手が動かない状態がずっと続きます。

「私はもっとできるはずなのに」

「私の音楽性を分かってもらえない」

自分の世界観が上手く伝わらず、なぜか

出来ない人、アドバイスを求めている人、助けが必要な人になってしまって

歯痒い思いを何度もする。

これはお試しだったと言えます。

もちろん、めげますのでピアノから逃げて他に活路を見出そうとします。

夢は「逃げてます、新しい可能性が潰れそうです」と言ってきます。

 

本番三週間前に受けたヒプノセラピーで

「罪悪感を感じる必要はない、

母のお腹にいる頃から両親からの無償の愛を受けていたから」

と最強の応援を受けます。

自分はここに居ていい、あるがままでいていいと心底思えるようになり、

人からのサポートも受け入れることができるようになります。

 

そして本番。

緊張もしたし、ミスもありましたが、

パニックに陥ってコントロール不能になることもなく

音楽の流れに身を任せることが出来ました。

演奏がどうだったかより、自分の心がとても満たされたことが

自分への、何よりのプレゼントでした。

 

この1年間、「ヒプノセラピーや夢療法でトラウマ解消はできるのだろうか?」と

正直、半信半疑で自分自身で試してみようという思いもありました。

1年間の流れをざっくり書くとこうなります。

 

 

ヒプノセラピーでトラウマの根底に父の存在に気づく 右矢印 親殺しの夢 右矢印

実生活で自分の本当の気持ちに気づく 右矢印 感情を味わう 右矢印 何をすればいいかわかる 右矢印 実行してみる 右矢印 お試しが来る(同じ嫌な感情を味わう) 右矢印 めげる 

右矢印 逃げる 右矢印 夢から指摘 右矢印 ヒプノで応援 右矢印 

自己受容、人からのサポートも受容できる 右矢印 実行する

 

ヒプノも夢療法も自分が気づいていない現状や気持ちを教えてくれます。

そこで特に感情の裏にあるものが見つかるまで感じきることが大切です。

 

私の場合は、恐怖の裏に悔しい思いがあり、

格好の悪い自分を受け入れていくと

その裏に自分で自分を守る必要性が見えてきて

自分の尊厳を守ることで地に足がついた状態で

本番を迎えることができた。

 

現実と向き合うプロセスはとても辛いものでしたが、

それ無しではトラウマを乗り越えることは出来なかったし、

自尊心を取り戻すために必要な過程

だったのです。

 

ヒプノや夢療法の他にもう一つ、

自分の潜在意識に強く働きかけたと感じたものがあります。

今年の2月に受けたWaleaヒーリング講座と遠隔ヒーリングです。

 

GA-ENヒーリングアカデミーの上野透先生にこう聞かれました。

「過去の悪い体験は今はもう起きていないことでしょ?

誰か他にあなたのミスをずっと気にしている人はいますか?」という言葉で

自分がいかに過去に固執していたかに気づきます。

自分の心の中で起きていることで、

今この瞬間に起きていることではないということを認識し、

遠隔ヒーリングで本番が近づくにつれ不安定になる心を整えていきます。

Waleaヒーリングについては今後、随時お伝えしていこうと思ってます。

 

夢療法やヒプノセラピーは目に見えないもので空想的、

非現実的なイメージがあるかもしれませんが、

全く逆で今の自分を知らせ、現実と向き合うことを勧めるものです。

過去でもなく未来でもなく、今に生きるためのツールであることを

忘れてはいけないなと強く思います。

 

本当の自分を知り、行動してみることが大切なんだなと

痛感した1年でした。

トラウマを乗り越えても、

自分の尊厳を守ることは、自分の命を守ること。

心して日々を過ごしたいと思います。

 

ミチホ

 

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