おはようございます。



今回は、遠藤エミ選手が優勝した、PG1レディースチャンピオン優勝戦をミニ解説したいと思います。



気温30度、スタートライン、1マークへはスタンド側からの追い風が4メートルのコンディションでした。





スタートライン手前5メートルの赤白の空中線は、追い風によって1マーク側に大きくふくれています。

この難しいコンディションの中、スタートタイミング0.10〜0.14を決めたレーサーは流石だと思います。





そして注目の1マーク、よーく見ると波があるのが分かると思います。この波はボートの右側であるサイドが水面に密着しづらくボートが跳ねやすく流れる傾向にあります。



そんなコンディションの中、1コース平山智加選手は、勝ちたかったでしょう。これまでこのタイトルの優勝戦を1枠で3度優勝狙うも、あと一歩、今回は自然に力が入った事でしょう。



また今シリーズは、1コースからの逃げが決まっておらず、1マークは追い風で流れやすいなど、勝ちたいと思えば思うほど、慎重になったと想像します。



その慎重さがいつもより僅かにハンドルを入れる、またレバー操作タイミングや位置を早め、ターンマークとのベストな距離が難しかったと感じました。






一方、2コース遠藤エミ選手は、その1コースの動きを冷静に判断し、おそらく自然な形でまくりになったのではないかと思います。最初からまくりを決めていたら、追い風コンディションなのでターンマークギリギリのまくりにはならなかったと思います。



この瞬時の判断は、冷静であり、かつ絶妙なタイミングでした。また定まらない追い風の風向きも対岸側からではなく、スタンド側からという事で、波の立ち方もまくりにはプラス材料だったと思います。



昨年、女子レーサー初のSG制覇、グランプリ出場。そこからのレースは、かなりプレッシャーがある中でのレースが続いていたと思います。





その経験がテクニックや駆け引き、またメンタルコントロールなど新たな気づきもあったと思います。それが今回生かされたのではないかと思います。



また今回は、素晴らしいまくりが決まり手でした。実は平山選手も2020年悲願の優勝の決まり手は2コースから素晴らしいまくりでした。



特に2コースまくりは不発すると大きく流れて大敗となるリスクあります。この2コースまくりで結果を出すあたりは、女子レーサー全体のレベルアップを感じます。引き続きご注目ください。



それでは また…     植木通彦