青森県の次は前回のくるま旅で唯一行った事がなかった岩手県です。

なので今回素通りする訳にはいかないのです。

最初にお泊まりしたのは三陸海岸のど真ん中に位置する山田町にある「道の駅やまだおいすた」です。

ヘンテコな名前は町の特産物である牡蠣=オイスターからきているんだそう。

とにかく車中泊に優しい至れり尽くせりの道の駅でした。

広ーい情報館は24時間開いてます。


思わず長居したくなるようなパウダールーム付きのトイレです。


地元のスーパーでオランダ島産のトラウトサーモンと書いてあるお刺身パックを見つけて、何?どこよそれ?

後ほど道の駅に貼ってあった、このポスターを見て調べたら納得でした。

オランダ島とは山田湾にポツンと浮かぶ無人島の名前で1643年にオランダのブリスケンス号が漂着した事からこの名前になったそうです。

てっきりオランダから輸入したサーモンだと思って買わなかったけど食べてみたかったかも、残念😭

道の駅を出てすぐの国道45号線に沿った海岸はほぼ全て頑丈な護岸工事がされていて、道路から海は全く見えません。

そしてあちこちに「ここから過去の津波浸水区間」とその先には必ず「ここまで過去の津波浸水区間」という津波標識がいっぱい建てられていました。

津波警報が出されている間はこの区間には入らず避難してください!という意味です。

東日本大震災の被害がどれほど大変だったか、私達はニュースでは聞いていたけれど、町の人々にとっては本当に必要な情報です。

私達も自ずと今後の地震とそれに伴う津波に対する防災意識が高くなるのです。

たまたま山田町にあった小さな博物館みたいな「鯨と海の科学館」です。

近くだからサクッと立ち寄るだけのつもりが2時間半も楽しめた驚きの博物館だったのです。

ちなみに写真は入口を間違えて裏口に停めてしまったため、このおじさんが従業員通路から入場口に案内して下さったところです。


迫力のあるクジラの実物大骨格標本やその再現モデルには驚きましたが、平成4年に開館してから苦難の連続だった歴史があると知ってびっくりしました。

先ずは、東日本大震災の津波で床上5mまで浸水し、その後6年4ヶ月かけてやっと再開したのに2019年10月の台風で再び被災、そしてそこから苦労して再開後すぐにコロナ禍で休館という不運に見舞われたというのです。


日本最大のバカでかいクジラの骨格標本の下に表示されていました。

このクジラは実際に1987年に釜石沖で捕獲された推定48歳のオスのマッコウクジラで体長17.6m、体重60トンありました。

このクジラの骨格標本を作るために肉を剥いだあと、3年間砂浜に埋めて、掘り出した骨の汚れを落とす作業を地元の小中高生が根気よく協力してやっていたという写真がありました。

そして山田町はこのクジラ以降商業捕鯨をやっていないのです。

クジラのお肉は昔の学校給食を懐かしむぐらいで、食べなくてもいいし、今や燃料や石鹸作りのためにクジラを殺さなくても別のいい原料があるでしょう、と私は個人的に思うのであります。

他にもたくさんの展示品がありクジラに特化した博物館という事ではなく、地球の中の海の存在や、海中での食物連鎖などもよくわかるとても興味深い「海」の博物館でした。

入場料300円って安すぎでしょ!


翌日は柳田國男の小説の「遠野物語」で有名な遠野市に行きました。

河童にまつわる伝説がたくさんあって、河童を捕獲して遠野テレビに一緒に連れて行くと賞金1000万円が貰えると言うので片道5kmあるカッパ街道ウォーキングコースを歩いてみました。

カッパ淵付近にはカッパの大好物のキュウリが大量に置かれ、

祀られ、

カッパ釣りもキュウリをエサに仕掛けられていましたが、


お寺の境内の木製の飾りになっていたり、


カッパ狛犬に変身していたり、

マンホールの蓋に絵が書かれていたりするだけで、10kmも歩いたのに、とうとう生きている本物を目撃する事はできませんでした💦

てか捕獲するには事前に「カッパ捕獲許可証」を然るべき施設でゲットしておく必要があったようです。笑笑

朝からヘトヘトになった1日でした😂