「トルコ・ 観光 」などと検索するとワーリング ダーヴィッシュ とか メヴレヴィ セマ という聞いた事がない謎のワードが、真っ白のスカートを履いた男の人の写真と一緒に必ず出てきます。
発音も難しそうだし、男の人がなんでスカート履いて踊っているのだろうか?
好奇心旺盛な私は興味津々です。
調べてみたら1時間の演舞を¥3000もしないで鑑賞できるサイトを見つけました。
イエーイ!トルコ旅最後のハイライトはこれに決まりです!とすっかり観光モードの私。
場所はイスタンブール旧市街のど真ん中で、午後7時開演のはずが、なんと当日午後になって開演は午後8時だから15分前に来なさいとのメールが届きます。
えっ、遅れる理由とか、せめてごめんなさいの一言も無しか?
まあ想定内ではありますが、夫はほぼ毎日9時前には寝ている人なので、マジか⁉️って不満気です。
とりあえず良い席をゲットしようと早めに会場に行きました。
客席はあまり大きくないステージを囲むように椅子が並べてありました。
これならどこに座っても同じな感じです。
てか近すぎて撮影が難しいです。
来た人から順番にチャイかコーヒーが配られて、
隣のアメリカ人カップルと雑談しているうちに、
先ずは楽団の方々が静かに入場して、時間ちょうどに演奏が始まりました。
15分ほど音楽だけの演奏が続いた後、この方々が入場されました。
この頃には私も含めてほとんどの観客が、司会者はまだ?せめて何か説明があるはずよね⁉️
みたいな雰囲気でしたが、お構いなく着ていた黒いガウンをお脱ぎになってセレモニーはもう始まっているようでした。
最初は胸に重ねていた腕が、
次第に広げられて、
首を少し傾けたまま回ります。
そして回り続けます。
ずっと単調な調べだった音楽も心もちクライマックスに入ったような、そして回っている人達も軽いトランス状態に入ったような、だけど激しさを増すわけでもなく、回り続けるのです。
見ていて綺麗だとは思いますが、これは踊りというよりずっと回り続けるだけなのはなぜ⁉️
一人だけ赤いドレスなのはなぜ⁉️
首を傾けるのはなぜ⁉️
手を広げるのはなぜ⁉️
全く意味はわからないままなのですが、あんなにぐるぐる🌀🌀回って、止まったときに目が回らないのがスゴいです。
長年の訓練の賜物なのでしょうか。
そして最後はまた黒いガウンをまとってお辞儀をして終わりました。
ただのひとつの説明もないまま。
後ほどネットで調べたら、
これは、トルコのイスラム神秘主義教団「メヴレヴィー教団」が行う旋回舞踏「セマー」です。
回転は宇宙を表します。月は地球を回り、地球は太陽を回っています。ぐるぐると回転するという宇宙の法則を体現することによって、神に近づこうとしているのです。回転する時のポーズは、右腕を天に、左腕を地に向けた格好。このポーズは、アッラーからの恵みを人々に振りまくことを意味しているのだそうです。白装束は”死”を意味しているそうです。ちなみに長い帽子は墓碑の意味があるのだとのこと。黒いローブを脱ぐことで、形あるものから精神的に解放され、回転を通して神の世界へと向かっていくのだそうです。
と、日本語で調べたあとも、なんとも申し訳ないです。無宗教の私にはやっぱりよくわかりませんでした。💦
ユネスコの無形文化遺産にも登録されているというこの宗教的旋回舞踏に対して、かってにエンターテインメント性を期待していた私がお恥ずかしいばかりです。
トルコならではの貴重な体験でした。
普段夜に出歩くことはないので、ライトアップされたアヤソフィアを見学しましょう。
アッラーの他に神はない!ということなのでしょうか。
中も煌々と照らされていました。
入場無料なのに夜遅くまで見学できるようになっているんですね、ついでにお手洗いもお借りしましょう。
向かい側にはブルーではなく、赤く照らされたブルーモスクが美しく浮かび上がっていました。
トラムで帰ります。
ドルマバフチェ ジャーミィの向かい側の壁にたくさん貼り付けてある写真までライトアップされています。
トルコ共和国の初代大統領のアタチュルク氏の任期中と亡くなったあとの葬儀の様子までわかるようになってます。
ベシクタシュの街はこの夜も若者たちで賑わっていました。
超早寝早起きの夫も眠気と戦った甲斐があったと感動したイスタンブールの夜でした。