熊本の地震からもう4年半が経過しています。
雄大な阿蘇カルデラの麓に全長206mもあった阿蘇大橋は無残にも2016年4月16日未明の本震で崩壊したままになっていました。
この先インフラ被害の象徴として残すにも、また撤去するにも莫大な予算が必要になるため、まだそのままの状態で残っているのだそうです。
新しい阿蘇大橋は600m南側に全長525mで現在掛け替え工事が進んでいます。
2021年3月に開通予定だそうです。たぶん(笑)‼️
こちらは阿蘇大橋の反対側で黒川右岸付近の山が大規模に崩壊してしまったエリアですが、赤い電車はJR豊肥本線で今年8月にやっと全面開通して、手前の国道は今年の10月に復旧したばかりの57号線です。
熊本駅にあったボードです。
くまモンは工事現場でも頑張ってました。
全てにおいて復興が進んでいるのは喜ばしいことですが、大学生1人が犠牲になり、長い間熊本と阿蘇を結ぶ交通が絶たれました。
新たに記念碑も建てられていました。
その後ドライブを続けると、道路沿いにとても新しい看板があったので案内通りに進んで行くと、熊本地震、震災ミュージアム記憶の回廊というところにたどり着きました。
旧東海大学阿蘇校舎1号館です。
車を駐車したらすぐにボランティアのおじさんが近づいてきて無料で丁寧に解説してくれました。
全国でも珍しく広大な農場や牧場があることから日本各地から大勢の学生が集まる人気のキャンパスだったようです。
不幸にもこの地方では多くの家屋が倒壊し多数の学生を含む31人の方々の尊い命が奪われました。
校舎はパッと見ただけでは修復可能のように見えますが、元々繋がっていた大きな建物を3つに分割されていました。
手前に見える細い道のようなものは驚いたことに地震の断層です。
キャンパス敷地内だけで約1kmあり断層自体は30kmにも及んでいるそうです。
毎日通っていた大学の校舎のど真ん中に断層が走っていたなんて、当時の学生達には予想だにしなかったでしょうね。
保存して見学できるようにしっかりした屋根が取り付けられていました。

1階事務所です。
床がめくれあがり、棚や椅子が倒れています。
2016年4月のままのカレンダーが悲しくなりました。
平らだった校舎の入口がこんなになってました。
絶え間なく噴煙を上げている阿蘇のカルデラをみたあとでは、地震時のエネルギーの大きさも十分あり得るかも、と思います。
そしていつも思うことですが、改めて自分の足で自然災害の現場にたどり着くと、ニュース報道で見るのとはまた違った心境になるのです。
自分の無力さを痛感すると同時に、運良く今まで大きな災害に会うこともなく生きてこられたことに感謝です。
日本は火山大国ですから100%安全な場所もないし、想定外の災害だからと済ませるわけにもいきません。
この先何が起きるかなんて誰にもわからないのですから。
街に戻る途中ずっと前を走っていた軽トラに大きなイノシンが乗ってました。
何とかここから逃げられる術はないかとばかりに口で檻をバンバン打ち付けていました。
悪さをして罠にかかっちゃったのかしら⁉️
そもそも悪さって何⁉️
一方的に人間が決めつけてる⁉️
なんだかなあ😭
阿蘇は雄大な景色だけじゃなく、食べ物も美味しくて、温泉もあって、どの季節に行っても素晴らしいところなのですよ。