長きにわたり探していたもの。
それはそう、自分の香り。
アロマテラピーアドバイザーからも分かるようにいい香りが好きな僕。
香りに敏感なところもあるのかもしれない。
空間全体である必要はないが自分で分かる範囲だけでも好きな香りを纏いたい。
その最も手軽な手段が香水ではないだろうか。
今まで様々なテスターやサンプルで香水を試してきた。
その結果、自分が香水に求める要素がこの3点であることが分かったのだ。
①好きな香りであること
②『香水』していないこと
③『ダンディ』していないこと
まず好きな香りであることは大前提であると思う。
自分が好きでいられて、尚且つ自分とも合っている香り。
例えば僕が『男!』をすごく思わせる香水をつけていたらどうだろう。
オラオラしてないしシャツのボタンめちゃめちゃ開けたりしてないし筋肉隆々でもない。
『えっ…この人全然LDH系じゃないのに何LDHみたいな香りさせてんの?』
(偏見)
と半ばブチギレ状態で絡まれる未来しか見えない。
(陽キャへの拗らせたコンプレックス)
自分が好きな香りなのはもちろんだが、自分とかけ離れていない香りであることも大事だと思う。
そして香水はその多くが
『香水つけてますッッッ!』
を醸し出す。
これはいけない。
僕は周囲に香水をまき散らしたいわけではないのだ。
歩くディフューザーにはなりたくない。
ガッツリ『香水!』していたくない。
自分がさりげなくいい香りを楽しめて、あわよくばすれ違い様などでさりげなく
『あっ…今の人何かいい香りだったな』
と思われたい。
(複雑な自己承認欲求)
そんなさりげない香水を探していた僕。
しかしメンズ香水はその多くが『ダンディ』し始めるのだ。
ダンディズムをどうしても香らせたくなってしまうのだ。
しかし僕にはその香りは全く合わない。
何故なら全く『ダンディ』していないのだから。
(童顔の呪い)
そんな条件下でひょんなことから出会ったブランドがある。
それが運命の出会い『ジョーマローン』だ。
ジョーマローンのトライアルキットで一目惚れならぬ一嗅ぎ惚れをした。
『これは生涯の一本にできる…!』
僕はアトマイザーを前に深呼吸を繰り返すジャンキーだった。
(合法)
しかしこちらジョーマローン。
香りに見合った価格設定…要するになかなかお高い。
購入には何か一歩。
背中を押してもらう必要があり躊躇していたのだが。
先日のこれがきっかけとなった。
鬼の繁忙期…死闘12連勤…!
人は何かを頑張るとき目指すものが必要だと思う。
僕はそれを『自分へのご褒美』に設定した。
(丸の内OL)
もはやご褒美がないと頑張れない自分がいた。
『俺…この仕事が終わったらご褒美開封するんだ…!』
今となっては死なずに開封できたことに安堵している。
(フラグを折る展開)
あまりの疲労に錯乱していたのか100mlをポチった僕。
なかなか精神力を試されるお買い上げだがご褒美なのだから許されるだろう。
いざ!開封の儀!
溢れんばかりのご褒美感。
『ご褒美』を具現化したようなラッピング。
ご褒美の手本である。
そして開けてみるとこれまた…
これがご褒美の梱包の模範。
何かもう鎮座感がすごい。
『オォォォォォォォ』という効果音を感じる。
(宝のようなもの)
香水瓶の重厚感も素敵だ。
無駄が削ぎ落とされたシンプルかつ上品なデザイン。
そして出会ってしまった香りがこちら。
ウッドセージ&シーソルトコロン
シーソルト?!
まさかの海系?!
そう思われるだろう。
無論僕は海の男とは程遠い。
筋肉隆々で焼けた肌のサングラスで陽キャのサーファーではないからだ。
(もちろんシャツのボタンは胸全開のもはや羽織)
普通体系の色白メガネ陰キャである。
(シャツのボタンは極力上まで)
そんな僕がどうしてシーソルトなのか。
それはこの香水が全く海などではないからである。
むしろ瑞々しく静謐で深い森林のような澄んだ香り。
あまりに澄んでいるのだ。
スゥゥゥと染み渡るような澄んだ瑞々しさ。
初撃から深呼吸が止まらない。
なるべく深く肺に取り込みたい。
そしてすぐさまやってくるのがシーソルトなのだろうか。
じんわりと優しい温かみある香り。
甘いと言えば甘いのだが、ベタッとした甘さではない。
人肌のような?
温かみがある心地の良い甘さ。
そして終盤はセージの清涼感が甘さをサラッとしたものに仕上げている。
総じてクリアで爽やかなのだ。
それでいて優しく温かい。
海にドップリ浸かっているというよりは朝焼けに明るくなり始める海を落ち着いた場所で眺めているような。
何とも落ち着く不思議な香りの魅力。
持続力は悪くないのに香り自体はマイルドで香水!していないのも良い。
どちらかというとすごく上品なハーブ系の石鹸ような清潔感ある香り。
日常使いはオールシーズンでもちろんのこと、寝る時に枕元に置いても癒されそうな香りだ。
オフィスでもプライベートでも、シーンを選ばないのも良い。
自分が好きな香りを纏えているだけで日常のモチベーションが上がる。
少し疲れた瞬間に好きな香りがしてくるだけで一息つけるというものだ。
もちろん今回も持ち運びはこれで。
『ちょうどいい』の権化、無印良品。
このアルミアトマイザーは便利が過ぎる。
ジョーマローンもスプレー部分が固定なので、直接充填式のアトマイザーは使用できない。
無印良品のアルミアトマイザーは機能性もコスパもちょうどいい。
好きな香りで日常にモチベーションを。
大切にこのご褒美を纏っていこうではないか。