さて、先日の銀座でショッピングの様子はこちらから。

無事ハイブランドの作法を乗り越えて買い物は完遂したものの慣れない空気感にすり減るメンタル。

そして今のところ何を買うでもなくただ気疲れだけした妻への罪滅ぼしも兼ねて銀座でランチをして帰ることに。

お互いボーナスシーズンということもあり、ささやかながら日々の慰労会にしようということでランチコースをいただけるイタリアンへ。


IL PONENTINO

イタリアの食堂を思わせる可愛らしい外観。
(イタリア行ったことないけど)

地下へ降りていき、広々とした温かみのある店内で3500円のランチコースをいただく。

この3500円というコースの価格設定が絶妙ではないか。
ランチにしては贅沢だけどやり過ぎていないご褒美感。
ハメを外すまではいかないけど
『今日はいっちゃうぞぉー!』
感がこの上なく適度で楽しい。

そしてこのお店、ホールを仕切っているちょい枯系渋LEONオヤジがやたらとかっこよく良い接客をしてくる。

絶対休日に白いクロップドパンツ履いてるタイプだわ。
そこへデッキシューズ履いてシャツを肩で結びながら朝から海沿いのカフェ行くタイプだわ。
車の色赤だわ。

ホールに枯系オヤジがいる店に間違いなし。
それではコースを始めよう。

前菜

カツオのカルパッチョ
鶏のパテ
(マスタード&バジル)
チーズケーキ
(コリアンダーを効かせた的な)


料理だけでなくお皿もいいじゃない!
と思ったらル・クルーゼだった。
ル・クルーゼは本当に間違えない。

カツオは肉厚で美味い。
パテはバジルソースと抜群。
チーズケーキはなめらかなキッシュ。

パテがアッサリとしつつも
『これから食べるぞ!』
というワクワク感を高めてくる美味さ。
前菜としての仕事を全うしている。

パン

お決まりフォカッチャとのり塩ボール。



フォカッチャは誰もが想像するあのフォカッチャだ。
オリーブオイルが染みて美味い。

しかし名店の証はこのゼッポリーネなのだ。
ポテチののり塩をほぼ完コピしているその味わいから勝手にのり塩ボールと名付けたこの丸いもの。

ゼッポリーネというイタリアの揚げパンだ。
味はモチモチしたポテチのり塩。
これが出てくるイタリアンにハズレはない。
たまに出てくる店に遭遇するのだがこれをミシュランの評価基準の一つに加えるべきだと思う。

フォカッチャ1つでいいからのり塩ボールが3玉欲しかった。

サラダ

ピーラー的なチーズのサラダ。



フワフワに削ったチーズを乗せて。

ドレッシングはフレンチ系の爽やかなもの。

チーズと合わせると塩味もいい感じだ。

意外とチーズに厚みがある箇所もあったりと食べ応えがある。

サラダが美味い店は大体料理も美味い。


リゾット

ここでリゾットを挟む。

とは言っても焼きリゾットだ。



稚鮎とネギの焼きリゾット。

焼き固めたリゾットを土台にフリット的な稚鮎とネギが乗せてある。


これが特に美味かった…!


リゾットはクリーミー感のあるシンプルでまろやかなもの。

どちらかと言うとマッシュポテトに近い。


特筆すべきはこの稚鮎とネギだ。

カリカリサクサクに仕上がっている。

稚鮎は魚の旨みといい塩梅の苦味がたまらない。

そこへジャキジャキサクサクの爽やかなネギだ。

稚鮎がより美味くなっていく。

さらにまろやかな焼きリゾットと稚鮎の苦味が合うこと合うこと。

焼きリゾットはこの苦味と合わせて初めて完成と言った味わいだった。


ありがとう。

稚鮎の漲る命を僕は忘れない。


パスタ

トマトソースとアスパラのパスタ。



さすがに茹で具合はプロのそれ。

麺がプリプリで美味い。

トマトソースはガーリックも感じつつお店の美味しいやつだなといった感じ。

基本に忠実な味わいながら味がすごくはっきりとしていて美味しい。


プラス300円でウニのクリームパスタに変更もできるのだが、ウニがそこまで得意ではないためトマトソースに。

多分店が推してるのは圧倒的にウニ。


メイン

魚、牛、豚、羊からチョイス。

コース料理では積極的に魚を選ぶ。

ステーキ系は割と食べる機会も多いけど、イタリアンとかフレンチの魚料理って調理方法とかソースが家ではなかなか出来ないし他で食べる機会もあまりないので貴重。



この日はスモークサーモンにパン粉をぶっかけてグラタン風にして焼いたもの。

(マグマ級に熱い)


これも稚鮎に次いで美味かった…!

スモークサーモンの香り、ほっくり感。

パン粉の香ばしさと食感。

グラタン風ソースのパンチ。

これはアンチョビの塩っけだろうか。

かなり濃い目ではあるがハッキリとした味わいが美味い。

そしてフォカッチャのために生まれてきた料理。


何より熱いものが熱々でちゃんと出てくる店は良い。

冷たいものがちゃんと冷たく出てくるのも同様だ。

食事の温度ってすごく大事だと思う。


デザート

レモンチェッロを効かせたセミフレッド。



要するにアイスケーキだ。

もったりしていながらレモンの香りがいい。

イタリアの風である。

(行ったことないけど)


この後エスプレッソをキメてフィニッシュ!


これで3500円なら味も含めてお値打ちだと思う。

コース料理はゆっくりなのもあり、どんなに量が少なく見えても最終的には満腹になっているという魔法が存在する。


これも御多分に洩れずコース終了時は満腹である。

美味しく満足なランチであった。


ルイヴィトンの疲れは完全に吹き飛んだ。

たまにはコース料理を食べるのも悪くない。

むしろ毎月食べたい。


ご褒美ランチおすすめである。