今日のテーマは、『あなたは、どうやって老後資金を用意しますか??』です。
昨日、一昨日の公式ブログでは、
『餌を貰うことに、慣れきってしまった国民の末路』と題して、
2回シリーズで『老後資金2000万円問題』を取り上げました。
個人的に考えて、
多くの方々が『会社員』を全うして『定年退職』を迎えた時点で、
『保有資産:2000万円』しか無い人はその後の人生において、
確実に『破綻』すると考えます。
しかし、
そのような『(非常に)低レベル』の基準でさえも、
『預貯金ゼロ世帯』が全国20%以上を占める今の『日本』では、
この『ハードル』を超えられる方の割合は、少ないと予測します。
この事実に対して、
『国・会社の責任だ!』『他人・社会がわるい!』『自分は不幸だ!』と、
あくまで『他社責任』を追求し、『責任放棄』して生きる方々が大半です。
特に、
『会社員』という立場の方々がそうなのですが、
『他者から与えられる事』に慣れ切ってしまっていて、
『権利』を無条件行使する事に慣れてしまっています。
その人自身が、
『権利』という言葉とは、完全に『対』であるはずの、
『責任』を果たせているかどうかなど、もはや概念すら無いかも知れません。
この辺り、
きっと、『会社員』という立場の方々には、耳が痛いと思います。
ただ、
その事をしっかりと認識しなければ、
正しい『価値観』『倫理観』を身に付け、その次のステップに進む事も出来ません。
勿論『私も含めて』ですが、
自分自身の『課題』『問題点』を素直に受け入れる事で、
それに対して真正面から向き合い、『改善』『成長』していく事が出来ると考えます。
話を元に戻します。
前述『老後資金:2000万円』という極限に低い基準ですが、
これは、繰り返す通り、今後の日本社会での『必要金額』を正しく表現していません。
先ず、
全国民総意で『異論』は無いと思うのですが、50歳未満の世代は当然のこと、
50代、60代の方々でさえ、現行レベルの『年金給付』は、期待出来ません。
それどころか、
現在、既に『年金給付』がスタートしている方々でさえ、
今後、突如として『減額通知』が来ることも、十分に考えられます。
そうなると、
リタイア後(退職後)の『収支ギャップ』は、元データの計算よりも増大し、
必然、必要になってくる『保有資産総額』基準は、増加することになります。
仮に、
今後の平均的『収支ギャップ(退職後)』が『月10万円』とした場合、
『年間120万円』もの資金が、取り崩されていく計算になります。
また、
生涯を全うする年齢を『平均寿命』でカウントする方々は多いですが、
厳密に言えば、これは『平均余命』を基に計算しなければいけません。
例えば、
2019年現在では、日本における『平均寿命』は、
『男性:約82歳』『女性:約87歳』とされていますが、
この数字は、もう暫くの期間は、増大すると予想されます。
現時点で、
『35歳』を迎えている方々の『平均余命』としては、
『男性:約52年』『女性:約57年』と算出されています。
この数字から考えると、
『65歳』を1つの退職年齢基準とした場合、『リタイア後』の年数は、
『男性:32年間』『女性37年間』もの長期間存在することになります。
上記を考慮すると、
定年退職時点として必要になる『保有資産総額』は、
実質的には、『約3800万円〜4400万円』程度になってくるはずです。
どうでしょうか??
公式ブログ読者の皆さんは、その準備が進められていますか??
現時点で『30歳』の方であれば、
仮に、毎月の収支として『10万円』のプラスが出ている場合、
『30年超かけて、預貯金で蓄えていく』という戦法もあるかも知れません。
しかし、
『月10万円』の拠出が、一般家庭にとって『楽勝』では無いことは、
『一般感覚』をそこまで理解していない私でも(笑)、容易に想像つきます。
そして、
『月10万円』ペース』での預貯金という涙ぐましい努力を継続しても、
リタイア後に待っているのは、『最低限の生活』ということになります。
ここで1つ視点を変えて、
『投資(運用)』という概念を、あなたの人生に取り入れると、
状況は、果たして、どのように『変化』していくでしょうか??
仮に、
退職時点の保有資産額基準(目標)を『5000万円』と定めると、
預貯金(運用0%)で『月10万円』拠出する場合、『40年以上』もの歳月が掛かります。
つまり、
あなたが『30歳』という年齢であったとしても、
その戦略を選択した時点で、『負けゲーム』は確定しているということです。
これは、
恐ろしく『単純』で、世界金融では『常識』レベルの話ですが、
残念ながら、この初歩的な事実でさえ、日本人の大半は理解していません。
しかし、
『月10万円(年間120万円)』という拠出金額はそのままで、
『年率4%運用』という戦略を選択したとしたら、どうでしょう??
途中過程の計算は省略しますが、その場合、
『約25年』ほどで目標金額の『5000万円』を超える事になり、
『40歳』からスタートしても、『65歳』が射程圏内に入って来ます。
投資をされている方は理解しやすいですが、
『20年間』を超える長期投資を進めるにあたり、
『年率4%』という運用利率はそれほど高くなく、
むしろ、私の意見としては、少し『物足りない』程の水準です。
それでも、
『有限な人生(労働期間)』から考えても、十分活かせる運用利率であり、
ここまで運用効率を高めることが出来たら、『資産形成』可能ということです。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太