武藤杜夫さんの講演会に行きました。
実は、僕は少年院の中に入ったことがあります。
武藤さん曰く、東大・京大に入学する学生よりも
少年院に収容される数の方が少ないそうです。
とても貴重な体験でした。
今はなき、宇治少年院と京都医療少年院。
2つの少年院の少年と交流する機会を
大学生の時に得ました。
運動会に参加してスウェーデンリレー、
大学生チームのアンカーで完敗しました(笑)
仮退院前の少年たちと大学生で
カレーを作る交流もありました。
非行少年への関心は僕が中3だった時、
神戸の事件がきっかけでした。
キレる17歳と呼ばれた世代です。
武藤さんは沖縄少年院での教育実践を中心に
力強く、時に優しく語り掛けるような口調でお話されました。
「姿勢を正してください。
足を組んでおられる方は座り直してください」
講演の始まりは正に法務教官そのもの。
法務教官とは、教師+心理カウンセラー+警察官を
足して3で割ったようなものだそうだ。
そのお仕事内容は、
生活指導、職業指導、教科指導、体育指導、
そして、
少年たちとの魂の交流。
法務教官自身の喜怒哀楽の感情と全ての人格を
少年との魂の交流で彼らに感化すること。
良い高校→良い大学→良い会社→良い人生
子どもたちに、この指針だけを示すことは、
教育ではなく、むしろ脅迫だ。
「勝ち組」「負け組」という生き方ではなく、
過去の自分自身と成長したことを喜ぶ生き方を。
成功体験は大切だ、必要だけど…
勝負事は常に上には上がいる。
予期せぬケガやアクシデントだってあり得る。
これからの成功者とは?
→実際のご講演でお楽しみください。
今ここにいるだけで価値ある存在だと
当たり前のことを分かっていない大人が多い。
世の中から独りぼっちを無くそう。
出会いを大切に。
尊敬する人に出会って自分もこうなりたい。
好きな人に出会って自分を受け入れてもらいたい。
一冊の本、マンガを読んで自分も何かに挑戦してみたい。
誰もが到達する場所は死なのだから、
どの瞬間に、誰と出会うかによって人生は決まる。
決して独りぼっちになるな。
誰かと繋がる勇気を持って生きよう!
本日の講演会は主催が兵庫県教職員組合なので
多くの聴衆は教員だったでしょうか。
そうは言うものの現場では一筋縄ではいきません。
少年院に入るか、入らないか瀬戸際の子どもたちと
日々関わっている先生方もおられると思います。
手を打とうにもどうしょうもない状況もあるかもしれません。
武藤さんだから、少年院だから、できる実践でしょ、
と考えてしまう気持ちも分からなくはありません。
むしろ、そう考えるのが自然です。
ならば、自分にできることは何だろう?
僕自身も塾生や地域に
何ができるのだろうか。
自分自身でゆっくり考えてみよう。
ハチドリのひとしずく いま、私にできること
Amazon |