浮世絵モダーン
先日、近所の国際版画美術館で「浮世絵モダーン」という展示を見てきました。
西洋美術という圧倒的な表現世界に相対するようになった、浮世絵という日本の伝統的な表現が、西洋的なものを取り入れつつも、新しい世界観をや境地を得ようと、試行錯誤をするのが感じられる、実に興味深い展示でした。
今回の最大のお目当ては吉田博のナマ版画です。
吉田博の作品は、以前展示会が行きたかったのに行けなかったことがあったので、すごくありがたかったです。まさに日本の伝統的な美の表現に、西洋的な光の表現、写実性、空間表現、色彩表現・・・が絶妙にマッチしています。故ダイアナ妃のお部屋にも吉田博の作品が飾ってあったそうですが、西洋の人にとってみれば、日本の絵が日本的であることが非常に魅力的な感じる一つのポイントなのでしょう。それゆえに、浮世絵は印象派の巨匠たちにも影響を与えています。
今まで、画集でずっと見ていたナマの作品を目するというのは、とても嬉しい体験です。
吉田博 作品集
3,240円
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吉田博だけでなく、ほかの作家の作品もたくさん展示されていて、とても見応えのある展示でした。
↓これは別の展示で、横山大観展のパンフレットに載っていた絵なのですが、
「墨画版・君の名」は的な画面構成です(笑)
人物にしても背景にしても、古今のさまざまな作品を眺めていると、絵的に表現される、人が美しいと思うものには、ある種の共通点を感じることがあります。
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ちなみに今回の展示は、学生証という魔法の印籠の力で半額で入場することができました(笑)。
通信のですが、いろんなところで便利です。