【前編】俳優、松田優作 | -YMarlowe's blog Noir-

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言わずと知れた名優、松田優作
死してなお、多くの人を魅了し続ける俳優である

好きな俳優は世界中に数多くいるが、日本人俳優となるとやはり松田優作が1番好きかもしれない
それは、あのハードボイルドな雰囲気と観る者を圧倒した演技力
この2つが松田優作を好きになった理由

帰化して日本人になったのは後から知った事だが、そんな事はどーだっていい
そんなに重要な事ではない

自分は、『太陽にほえろ』世代でもなければ『探偵物語』世代でもない
リアルタイムで活躍を見てきた世代ではない
寧ろ、自分よりも10歳以上年上の世代で絶大な人気を誇っている

自分らの世代は、松田優作よりも彼の息子である松田龍平、松田翔太の方が知名度も人気も上のように思う
そんな自分は、松田龍平と同年代

松田優作を知るきっかけになったのは、訃報による追悼番組(その1年にお亡くなりになった有名人を紹介するような番組)
だったと記憶している

当時5才
松田優作の名前すら聞いたことなかったが、何故か衝撃を受けたような...
しかしその理由は、森田健作と間違えていたから(5才の少年が森田健作を知っていることも、それはそれで謎ではあるが...)

そんなこんなで、その番組で流れたのがかの有名な『太陽にほえろ』の殉職シーン
今やいろんな人に真似される名シーンだが、5才の少年だった自分は演技のシーンよりもスラッと伸びた腕と脚の長さに驚いた

その後何年か経った後、『探偵物語』の再放送がTVでありペスパに乗る松田優作に出会うのである

この時はまだ、俳優松田優作の魅力を感じていなかった

俳優松田優作を意識するようになったのは、中学生ぐらいの時に初めて観たハリウッド映画『ブラック・レイン』
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松田優作はヤクザの佐藤役を演じているのだが、スクリーンの中で彼は圧倒的な存在感と狂気で満ち溢れており
そこにはカリスマ俳優と呼ばれた俳優松田優作がいた

最近になって『蘇える金狼』、『野獣死すべし』を観賞したが、そこにはやはり狂気に満ち溢れた俳優松田優作がいた

『蘇える金狼』
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『野獣死すべし』
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『ブラック・レイン』、『蘇える金狼』、『野獣死すべし』の3作に共通するのは、ハードボイルドで且つ野生的でアウトローな役であるということ

ハードボイルドで且つ野生的でアウトローな役は、松田優作の代表的な役である

しかし、その生涯ずっーとハードボイルドで且つ野生的でアウトローな役を演じている訳ではない
『陽炎座』、『それから』、『嵐が丘』などの文学作品にも出演しイメージとは違う一面を見せ、演技の幅を広げていた

個人的には『ブラック・レイン』が初めての松田優作出演作観賞だった訳だが、松田優作の演技に物凄く魅了されたのと、彼の演技にこれっぽっちも違和感を覚えなかった
つまり、松田優作を初めて観た時から、ハードボイルドで且つ野生的でアウトローな役が松田優作にピッタリだと感じた
アクション映画こそ、松田優作の魅了が全開なのだと思う

遊戯シリーズや『ヨコハマBJブルース』は未観賞だが、しっかりそこは押さえておきたい思う

こんなにカリスマ性に溢れた俳優が日本にもいた
しかし、松田優作のような俳優が今の日本にはいないような気がするのは少々寂しいものだ
息子で俳優の松田龍平、松田翔太の両名とも第一線で活躍しているが父親、松田優作とは系統が違うような感じがする
より口下手でよりクール
そのイメージが強く、全く逆な明るい役がまだ少ないなんて思ってみたり

『ブラック・レイン』で演じたヤクザの佐藤役からは近寄りがたいオーラがヒシヒシと伝わってくるが、TVドラマ探偵物語の工藤俊作役はコミカルでお調子者と近寄り難さとは対極ともいうべき演技で観る者を魅了した
演技の懐が本当に深く、圧巻である

『ブラック・レイン』でハリウッドでの評価を高めたことにより、ハリウッドの名優ロバート・デ・ニーロと共演する企画が用意されていたらしい
夢叶わず実現することはなかったが、実現していたらと思うだけで鳥肌が立つ

最後まで俳優としての意地とプライドを演技にぶつけ続けた松田優作
その姿勢には本当に感嘆しかない

後編に続く

ではまた!