遺跡と花 | Lontano dagli Occhi ~Ameba棟~

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再びスローペースとなっております・・・

今日もアップするつもりはさらさらなかったのですが、ひょんなことから写真整理をしていて突然どうしてもアップしたくなりました^^;

5月のイタリアで最も好きな風景といえば、いつも思い出すのが真っ赤なヒナゲシがゆらゆら揺れる寂れた線路脇、道端、トスカーナの美しい丘、等々・・・

そんな中でひときわ不思議な魅力を放っていたのが、古代ローマ遺跡と花々との競演でした。

人間が掘り起こし、焼き固めた土から出来上がったレンガや、積み上げられた大理石の大きな塊。

それらが自然を完全に凌駕した時代がありました。

人間の手で計算し尽くされた、厳粛なる公共建造物がひしめいていたフォロ・ロマーノ。

そして・・・現在私たちが見る風景はまさに「兵どもが 夢のあと」・・・


人間が自然から掘り起こした物質が、自然に還っていく。

それをまざまざと感じたのがローマ遺跡でした。

文化財の修復・保存の道を考えていた自分にとって、大理石さえも侵食する藻類や強固な建造物を突き破る木の根の姿は、ショッキングさえありました。

植物のたくましさと美しさに目覚めたのも、この時のことだったように思います。

そして、文明のはかなさに思いを巡らせるようになったのも。

植物あっての我々の存在である、という思いが強くなったのも。


たよりなげに揺れる無数の真っ赤なヒナゲシが、二千年もの間佇み続ける遺跡をちらちらと彩る5月。

美しくもあり、切なくもあるこの季節に、このあたりのバス停でぶらぶらと、

待てど暮らせど一向にやってくる様子のないバスを待つともなく待ち、結局歩き出す・・・というのもまたローマらしいテンポ感でありました。

(ちなみにテンポtempoとは、イタリア語で「時間」「天気」などを意味します。)


最後の一枚は、「ベン・ハー」の舞台になったチルコ・マッシモ(大競技場)の向かいにあった市営のバラ園です^^

排気ガスまみれのローマも、都会のオアシスが点在しており・・・ここもまた良い思い出です☆


・・・なんと!写真を確認したら、これらは1999年5月に撮影したものでした~!

ああ、十年一昔とはよくぞ言ったものだ・・・

というわけで、久々に「伊太利亜」をお届けしましたr(^ω^*)))