忘れないうちに書き留め。
私は南米(国はわからない)に住む
日本人女性で
二人の成人した息子がいました。
息子達は既に現地の女性と
結婚していました。
息子達は近場に住んでいましたが
私の夫の姿は出てこず。
自分で、日本でいうスナックのような
小さなバーを経営していました。
でも自分が病気で
命があと3ヶ月だと知っています。
その割には生活に支障をきたす状況でもなく
疲れやすい身体を休ませながら
業務をこなし、覇気はないけど
いつもと変わらず生活しています。
息子達が大のうどん好きで
なかでも武蔵野うどんと呼ばれる
肉汁うどんが好物なのだけど
息子達の嫁さんは作り方も味も知らないので
嫁さん達にバーのヘルプをお願いしたい
と息子に頼み、
ヘルプに来る嫁さん達に武蔵野うどんの
作り方を教えて
自分が死んだ後でも
息子達が食べられるように…と教えてます。
息子達は私の命があと3ヶ月とは知らないので
嫁さんたちをバーで働かせることに
当初は渋っていましたが
私が「数週間だけお願い」と頼んだので
仕方なくオッケーしてくれました。
場面は変わり、
武蔵野うどんの味が思いのほか嫁さんに好評で
嫁さん二人と私は
青空も見える開放的なバーの中で
ほぼうどん屋として開店していて
うどんを食べに来る接客業務に忙しく
入口には日本語で
通常の肉うどんの汁より若干濃いめの
こちらの人達の好みに設定しておりますので
ご了承下さい
と書いたメモが貼ってあります。
そこで目が覚めました。
私は埼玉出身だから
確かに武蔵野うどんは馴染みがありますが
とは言え、
いつも食べていたわけでもなく
普段から恋しがってたわけでもなく
突然出てきたので驚きました。
空気や匂い、服のシワや汚れ感、欠けたタイル
プラスチック製の椅子、
肉うどんのしょっぱめの汁
すべてがリアルで
また誰かの意識の中に飛び込んだ
ような感覚でした。
今朝おきたら、雪景色でした。
銀世界となると冬が来たなあ…と感じます。
よい一日をお過ごしくださいませ。