最近観た映画から・・・・7
インビクタス/負けざる者たち : INVICTUS
クりント・イーストウッドは、いったい何歳だ!
と、いいたくなるような力強い作品でした。
南アフリカの美しい風景をバックに、戸惑いながら癒合していく、
黒人と白人を粘り強く描いています。
弱小ラグビーチームがワールドカップを制するまでの道のりを、
ネルソン・マンデラの黒人大統領としての戦いのシンボルとして、
この映画は語りかけます。
専門家の予想では、準決勝どまりです
専門家の予想では、私はまだ刑務所にいるよ
モーガンフリーマンは、気のきいたセリフを連発します。
・・・松浦美奈さんの字幕は、このセリフが、予告篇とは違い、
「専門家の予想などくそくらえ」 みたいな意訳で残念でした。
マンデラはラグビーチームのキャプテンをお茶に招待し、
パワーを注ぎ込みます。
君の仕事は、厳しいものなんだね
大統領と同じです
私は執務中にタックルを受けたりはしないよ
キャプテンのマット・デイモンは、決勝戦のチケットを、4枚確保します。
両親と妻と、そして黒人のメイドのために。
TVがSONY、車がBMW750i なのは、スポンサーなのかな・・・
などと思いながらも、思わず涙するほど、感動した映画です。
アバター : AVATAR
ジェームス・キャメロン監督は、大変なテクニシャンだとは思いますが、
この作品、私はあまり感動しませんでした。
タイタニックもそうでしたが、敵側の人物像が魅力的ではないのですね。
単純に悪い奴だったり、ずるい輩では、物足りない。
スターウォーズのダースベーダーのような心惹かれるキャラクターを、
設定してくれれば、どちらの作品ももっと輝いたのでは?
3Dについてはなんと申し上げてよろしいのやら・・・
私個人のことかもしれませんが、2次元の映像でも、頭の中で、
3次元に構成しなおしているのですね。
だから、3Dは、かえって空間が歪んでみえて、邪魔でした。
これもアナログ人間の特徴でしょうか?
ハート・ロッカー : THE HURT LOCKER
バグダッドでの爆弾処理兵のお話。
今年のアカデミー賞作品賞をアバターと争ったとのことですが、
どうみてもこの作品の方がオスカーにふさわしいと思います。
ジェームズ・キャメロンはこんなに素晴らしい女性と結婚していたのに、
彼女からはあまり多くを学ばなかったようで。
主人公が、1歳くらいの息子に話します。
子供のころは大好きなものがたくさんあるけど、大きくなると少なくなって、
一つか二つになってしまう。
パパには、一つだけだ。
もちろん、この大好きなものは、妻からは理解されません。
手づくりのFMチューナーも、No.13のサッカーチームのユニフォームも
あっという間に捨てられてしまった、私の新婚時代が懐かしいです。
こんな男心を見事に描いた、キャスリン・ビグローは、
監督賞を獲るのに、十分な力量があったということでしょう。
シャーロック・ホームズ : SHERLOCK HOLMES
誰でも知っている名探偵ですが、とても新鮮な描き方をしています。
007並みのアクションと、テンポの早い謎とき。
もう一回見たい衝動に駆られます。
もちろん、敵役の何とか卿も魅力的。
シャーロック・ホームズの相手にふさわしい頭脳と犯罪スケールですね。
あなたの職業は家庭教師、生徒は8歳。
婚約して外国へ行っていたが、指輪が安物で、結婚はやめ・・・
例のごとく、ホームズは、会った人をひとめで推察しますが、
多少間違えるところがいいですね。
NHKで放送されていた原作に忠実なフィルムも大好きです。
こちらはホームズをジェレミー・ブレットが演じていました。
マイ・フェア・レディで魅力的な若者、フレディ役をしていたハンサムな俳優で、
ON THE STREET WHERE YOU LIVE
という名曲を、オードリー・ヘップバーンに捧げて歌う人です。
この街はよく歩いているけど、足は歩道を踏みしめていた
でも、今は何階もの高さに浮かんでいるようだ
ここに君が住んでいると知ってから・・・
などという、ベッタリ甘い歌です。
ハンサムな俳優といえば、ワトソン役はジュード・ロウ。
なかなか似合っていました。
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