今私は絶賛5連勤中!
5連休ならうれしいけど、5連勤は疲れるのよね~
ま、その前に3連休していたから文句は言えないけど。
7、8、9日の3連休の2日目 日曜日
7日に見た衝撃テレビ番組のせいで気分が落ち込んでいたので
夫に「明日は練馬区立美術館に行こう!」と誘っておいた。
夫もネットで見ていて、行きたいなって言っていたのでちょうどいい。
礼拝の後、夫と練馬の中村橋にある練馬区立美術館に行く。
練馬は美術館も図書館も開館している。隣の板橋区はどちらも閉館しているのに
コロナ対応も様々。
生誕140年記念
背く画家 津田青楓とあゆむ明治・大正・昭和
大きな緑の熊さんがお出迎え
津田青楓さん、予備知識ゼロでした。
展覧会は
第一章 因習に背く 図案から美術へ
第二章 帝国に背く 社会派の画家
第三章 近代に背く 南画の世界へ
の三部構成
練馬区立美術館は1階2階に展示室が別れていて、まず1階のこじんまりとした展示室に入ると1899年ごろからのたくさんの図案が展示されている。
「小芸術」と自ら名付けた、美しい図案や本の装丁
明治・大正前期の作品とは思えないほど、新しさがあって可愛らしく美しい
この可愛らしい絵も、小さいんですよ。
夏目漱石やその門下と親交があって、漱石の本の装丁も随分描いているの。
素敵だな~可愛いな~と2階の展示室も見て回っていると
突然、第2章の洋画の世界になる。
関東大震災で、東京を引き払い、京都に転居
ここで河上肇と出会う。
マルクス主義に共感し、河上が労農党から立候補した時は応援に走る。
作風は一変し、力強いタッチで描かれた裸婦
激しく荒れ狂う海を描いた「疾風怒濤」
資本論の一節をコラージュし、国会議事堂と貧しい庶民の家を描いた「ブルジョア議会と民衆の生活」
さらに小林多喜二の虐殺を描いた「犠牲者」
この「犠牲者」を描いた直後、青楓は日本共産党への資金供与などを理由に逮捕される。
逮捕される直前にこの絵は奇跡的に隠すことが出来たが「ブルジョア議会と…」は警察の押収され、現存しているのは習作だけだ。
会場には小林多喜二のデスマスクも置かれていた。小樽文学館所蔵の物だ。
青楓は一か月間の勾留の後、「転向」を誓わされて釈放される。
しかし「西洋絵画は社会的思想背景が無ければ描けない」と洋画断筆宣言。
その後は南画の世界に入った。
いや~驚きと感動。
何しろ予備知識ゼロで行ったから、こんなところで小林多喜二に出会おうとは…
夫も、「あのデスマスクって小樽で見たものだよね」と興奮気味。
そう、新婚旅行で見てきました。
えっと、30年ぶり?
図録が2700円で、欲しいな~どうしよう?と迷って
でもほしい図録をみんな買っていたら、家の中片付かないよな~
と絵葉書だけ買って我慢して帰ってきました。
でも、やっぱりほしいな
ちなみに、山梨県笛吹市には青楓美術館がある。青楓を支援した人物の実家が笛吹にあり、彼が私財を投じて作ったそうだ。こちらも機会があったら行ってみたい。