職場の診療所にはたくさんの高齢者が通ってこられる。

デイケアも併設されているのでなおのこと。

 

高齢者が多い⇒待合室は地味な色

 

となるのだけど、中には紫の髪&紫のブルゾン&紫のバッグ

と全身紫ずくめの常連さんや

真っ赤に染めた髪を長く伸ばしたおばさまや

すごくカッコいいコーディネイトを決めた「インテリ奥様」もいらして目を楽しませてくれる。

 

年をとっても、お洒落に気を遣う若さが良い。

 

昨日、受付の後ろ側で仕事をしていた時

入ってこられたおばあちゃま

茶色味を帯びた、でも鮮やかなオレンジのベレー帽をかぶって

シルバーカーを押しつつ、受付をされる。

 

ベレー帽っていうのは、帽子のお洒落の中でも難易度が高いのか

いや、私も鮮やかパステルオレンジのを今年買って使っているのだけど、最初は勇気が要った。

黒やグレーなどの目立たない色のベレーは見かけるけど、鮮やかな「これぞオレンジ」ってベレーをかぶったおばあちゃま、ついつい目で追ってしまう。

待合室の席に着いた彼女、最初は茶色のブルゾンを着ていらしたから、まあ「同系色でまとめたのね。おしゃれね」という程度の感想だったのだけど、しばらくしてまた目を遣って驚いた。

 

なにやらものすごい鮮やかなグリーンのボーダーが目に飛び込む。

オレンジのベレー、グリーンのセーター、そしてその下には鮮やかなオレンジのニットチュニック!

つまり、こんな感じ

 

油彩タッチで再現を試みたけど、むしろポスターカラーのようなもっともっと鮮やかなグリーンの3色ボーダーで、そのほか腕時計も可愛らしい赤系のバンド、バッグも華やか。

 

う~ん

もう目が離せない。ロックオン!

 

その場に居合わせたほかの職員に、ねえねえ!と声をかけると

「あ、どこかで見たことのある色合い・・・ハロウィンカボチャだ!」という人

名前を確認して教えてくれる人

ちょっと騒然となった。

私はハロウィンカボチャというより、「森の小人」を連想したけど

いいな~

かなりの高齢なんだけど、独自路線の個性的お洒落。

 

カラフルおばあちゃま、受付には背を向ける感じでテレビに夢中になっていて

私はわざわざ用もないのに用事のある風で、おばあちゃまの前を横切り

しっかりお顔を見てご挨拶。

にっこり笑ったお顔も可愛らしくて

「まだ月曜日かよ。疲れたな~」という気分で出勤したのだけど、

なんか少し元気をもらえた。

 

歳をとったら、服装は明るく

「内側から発する元気が減るから、外から注入しないと」って

最近ゴッホのひまわりカラーのコートとベレー帽で、思い切って明るく決めている私だけど

このカラフルおばあちゃんを見て

「失礼いたしました。私、まだまだその域には到達していませんでした。」

心の中で平伏低頭いたしました(@_@)