
中学時代に不登校だった娘さんが、現在全日制高校に通いながら「スマホばかりしている」背景には、いくつかの心理的・環境的な理由が考えられます。以下のような要因が複合的に絡んでいる可能性があります。
1.
安心できる世界としてのスマホ
不登校を経験した子どもは、現実の人間関係や環境に不安や恐怖心を抱えていることがあります。スマホ(特にSNSや動画)は、自分でコントロールできて、安全な世界として機能します。
- そこでは拒絶されにくく、プレッシャーも少ない
- 自分のペースで関われる
- 気がまぎれる・癒しになる
2.
高校生活へのストレス
全日制高校は、登校・人間関係・学習など不登校時代より負荷が増えることが多く、本人なりに疲れやストレスを感じているかもしれません。スマホはそのストレスの逃げ場になっている可能性があります。
3.
人とつながる手段としてのスマホ
友だちづくりや人間関係に不安がある場合、直接の対話ではなくSNSやLINEなどを通じた関わり方を好むことがあります。現代の中高生にとっては、スマホは「孤立しないためのツール」として重要な意味を持っていることもあります。
4.
習慣化・依存傾向
一度スマホ中心の生活が習慣づくと、それがやめにくくなります。とくに以下のようなアプリ(TikTok, YouTube, ゲームなど)は強い刺激と即時的な報酬があり、依存傾向になりやすいです。
親としてできること(ポイント)
- 責めずに「理解しようとする」姿勢を持つ
→「またスマホばっかり!」ではなく、「何を見てるの?楽しい?」などの対話から関係を築く。 - 学校や生活の不安・疲れがないかさりげなく聞く
→スマホの裏に「現実のしんどさ」があるかもしれません。 - ルールを一方的に押しつけず、話し合って決める
→使いすぎが気になるなら、「何時からはオフにしよう」など一緒に決めると反発が少ないです。 - 安心できる場所と人間関係を家庭で作る
→心の居場所があれば、スマホに頼りすぎずに済むことがあります。