父が亡くなりました
享年76歳でした
週末父は荼毘に付され、お骨になりました
父がお骨になったこの火葬場…
数日前から「お父さんの様子がおかしい」
母が言い出しました。
「急に認知症が進んだ気がする。起きてこないしご飯も食べない」
その数週間前、私が実家に帰った際に見た父の姿。
結果的にそれは最後の生きている姿になりましたが、父の友人が来ているにも関わらず、下着姿でトイレに行き、声をかけられてもぼんやりしていました。
その姿を見たとき、「もう長くはないだろうな。生きる気力を感じない」
私はとっさにそう思いました。
だって、父はものすごいナルシストなんです。
昭和22年生まれにしては大柄で、身長は183センチ。
豊かな髪の毛をふさふささせて、高い鼻の濃い顔立ち。
若い頃は俳優をしていた時期もあって、学生運動にも身を投じ、交友関係も華やかだったようです。
何より、私には数年前から予感めいたものがずっとありました。
お父さんは、77歳くらいで死んじゃうんだろうな…
何の根拠もありません。
でも2年ほど前から明確にそんな気がしていました。
流石に不謹慎すぎるので自分の心に留めていましたが、母から父の異状を聞いたとき、「やっぱりな」
ただ、そう思いました。
父の誕生日はクリスマス。
クリスマスが来れば父は77歳になります。
思ったよりはちょっと早かったけど、でもやっぱりそうなんだろう。
週末は母と一緒に出掛ける用事がありました。
父の体調が心配なので、母は行くのを躊躇っていましたが
私は思っていたことを伝えました。
「お母さんは頑張ってる。後ろめたいことなんか何もない。もしこれでお父さんが…ってなっても、そういうタイミングだったってだけ。実はお父さんは77歳くらいまでなんじゃないかって、2年くらい前から思ってた」
当日、母は私のために来てくれました。
ときどき兄から電話がかかってくるのを不審に思いながらも、夜に母とわかれてそれぞれ家路につきました。
その日、胸騒ぎがして帰宅した母を待っていたのは、吐血した父の姿でした。
救急車を呼んで病院に搬送されました。
父はコロナに感染していました。
私はそのことを全く知らされていませんでした。