初顔合わせ | 舞果-Kのブログ

初顔合わせ

今日はキャスト俳優達と初顔合わせだった。僕に大きなチャンスをくれた英国人プロデューサーのリチャードに最初に挨拶をしたが、何故か僕のことをミカと呼ぶ。
何度も「Maichですよ!」と言ってもミカと呼ぶが、取り敢えずそのままにした。

その後、二人のエドワード(シザーズハンズ)の主役を紹介された。今回の公演は僕以外はダブルキャストになっている。二人の俳優を交互に使うのだろうか?それともプロデューサーのイメージにより近い俳優を優先的に使うのだろうか?詳しいことは、まだ何も知らされていない。

エドワード役の一人は身長2メートルはあった。どうみても9頭身以上だ。日本では絶対見かける事はない程、異常に顔が小さい!東洋人の場合、長身の人はだいたい骸骨も大きいが、西洋人は頭が小さく身長だけが特別に大きいので呆れてしまう

「お前はスカイツリーか!」と心の中で突込みながら彼の頭のてっぺんまで一気に見上げてしまった。シザーハンズ役のメイクをしなくても充分人間とは思えない風貌だ。

ダブルキャストのもう一人は前者の俳優とは対照的に170センチ位で、僕より小さくアメリカ人にしては小柄だ。二人に共通しているのは、若い頃のジョニー・デップの顔立ちにとても良く似ているということだ。

その他の俳優人は男女皆、笑顔の素敵な人達ばかりという印象で僕の緊張は少しほぐれた。この舞台の出演者、関係者全員が一同に集められ、約一ヶ月遅れでリハーサルに参加した自分が紹介された。

そしてシザーハンズを創作した発明家、云わば父親の自分と息子として創作されたシザーハンドの主役2人が前に出るように言われ並んだのだが、その時、何故か自然に拍手が起こった。

「良いキャスティングだわ!」と一人の女優が言い、別の人が「20年後には、2人共、ミカのようになるね。容易に想像つく!」等、発明家の父と創作されて生を受けた息子について、色々なコメントが飛び交い和やかな雰囲気になった。日本人の僕は、何故か若干妙な気持ちになったが、僕を日本から呼んだプロデューサーのリチャードはイメージしていたものと実際に並んだ絵が一致したのか、終始笑顔でとても機嫌が良かった。

コスモポリタンのNY俳優陣の中にあって、自分は日本人であることを忘れる事は無い。心地よい緊張感を味わいながらも帰り道「I am a Nipponjin. 」と言いながら顔合わせ場所を後にした。

舞果ーK