私は田舎の高校を卒業して、県外に就職していた。
趣味はドライブ...というか、走り屋だった私は、夜な夜な旧本坂トンネルに続く道、峠を走り回っていた。
この場所は幽霊は出ることで有名な場所だ。新しくトンネルが出来たことで旧本坂トンネルの道は全然対向車がこないので、血気盛んだった私には幽霊なんて関係ないと山を走り回った。
ある日、霊感が強い先輩を横に乗せて山を攻めてた時に聞いたのだが、この
峠で見たのだと私に言った。
その話の内容は...
夏の日に先輩がこの道を車の助手席に友達を乗せて走っていると後方から大型のバイクがついてきてるのに気づいた。
そのバイクには、2人が乗っているのをミラーで確認できた。
そのバイクも、この道に慣れているみたいでピッタリと車についてくる。
先に行かせようと左にウィンカーをつけ車をよせてライトを下向きに切りかえた。
徐々に、車の側面をすり抜けて行くバイク。
っと、その時、助手席に座っていた友達が異変に気付いた。
「変だ、あのバイク、乗っている奴、変だ!」
先輩は、初め何がなんだかわからず、バイクが通り過ぎるのをボーッとみていたが、友達があまりにも必死に叫んでいるので、よくよくバイクをみた。
2人乗りのバイクは、後ろに乗っている人は両手をダラリとして丸い何かを2つぶら下げているのが見えた。
先輩は夏場だからスイカでも買って帰ってるのかと考えていたらしい。
「違う!あっ頭、頭が、その2人には頭がない!」
友達の声に、またバイクに目をやる。
ないのだ。2人とも頭が。
通り過ぎライトを上向きにした時に、後ろのぶら下げてた丸い物体の正体が分かった。
ライトに照らされた、ぶら下げてた丸い物体は2つの頭だった。
ぶら下げた頭は、後ろ向きであったがクルッと反転してこちらを向いた。
カッと目が見開き、その目と目が合ってしまった。
その後バイクは、スーッとと闇の中に吸い込まれて消えた。
後で思い返したら、バイクのエンジン音は聞こえなかったという。
こんな話を聞かされてから数日後、この場所で私も同じ目にあい、それからその場所にいかなくなった。
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