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 昨夜のサッカーW杯アジア地区2次予選、日本対カンボジア戦、なんとか2対0で日本が勝ち点3を獲得しました。カンボジアは今、サッカーに力を入れているとのこと。昨夜のゲームに出場したカンボジアの選手たちの多くが23歳以下というのには驚きました。
 
 今夜は「領国貨幣」のお話しでも。加賀の「花降銀貨」の中で拾両の銀貨を業者さんから譲ってもらったのは、5、6年前になります。長方形の板のようです。表は「花降」「拾両」と記され、裏にはツブツブのような模様のようなものがあります。なぜ、譲ってもらったのかというと、貨幣といえば、奈良時代の「和同開珎」、鎌倉・室町期には中国から輸入した銭、秀吉の金貨、江戸に入っては、幕府の金座・銀座で発行する貨幣、幕末には藩札程度の知識しかなかったことから、こんな加賀だけの銀貨があったんだという驚きからでした。
 調べてみると、この種の銀貨は「領国貨幣」ということを知りました。加賀にとどまらず、津軽、出羽、佐渡、越後、因幡、出雲、山口など各地に「領国貨幣」が存在したようです。商売用にも用いられたようですが、戦国時代には手柄を立てたものへの恩賞として用いられたこともあったようです。
 戦国時代というと、あちらこちらで戦争をやっていたという印象があります。また、農作物がとれないという飢饉も多かったようですが、戦争で勝つには、やはり近代戦と同じく、最後の決め手は経済力です。そこで戦国大名たちは、争って民政に力を注いだようです。国力を高めなければ、生き残れないということを彼らは十分、認識していたようです。
 16世紀半ばといいますから、戦国時代も末期、戦争のための費用の調達や、さきほどお話ししたように恩賞として貨幣を与えるために、金山や銀山の開発が活発になったといいます。とりわけ、銀については、世界でも1,2位を争う産出高だったといわれ、世界の3分の1を産出したともいわれます。このお話しは、なぜ安土桃山時代から江戸初期にの茶道が盛んになったのかを経済的な側面から見たお話しのときにしたかと思います。
 また、戦国大名たちは、金銀を産出する場所の獲得にしのぎを削ったといいます。
 それで思い出すのは、チンギス・ハンのことです。彼の生まれたモンゴル高原は、あまり鉄を産出しないようです。しかし、戦争の武器としての鉄は重要です。なぜチンギス・ハンおよび、その子孫たちが、あれほどの大帝国を築いたのかというと、鉄資源を求めた結果だともいわれています。もちろん、集団の騎馬戦に長けていたというのもありますが。見てきたような大ウソをいいますが、モンゴル軍はひとりひとりの兵士が何頭もの馬をもっていて、乗り換え乗り換え、中央アジアのステップ地帯を走っていくと、あっという間にヨーロッパに到達してしまうといいます。なぜ、元帝国が、日本を占領できなかったのかいうと、そうした戦法が通用しなかったからだといいます。船に乗らなければ日本にくることはできないからです。

 いつものことながら、話がなぜか「加賀花降銀」からチンギス・ハンに行ってしまいました。話を戻しますと、徳川家康は江戸幕府を開府し、「慶長金銀」によって、通貨も全国統一しますが、こうした金銀の多くが、海外へ流失します。金銀にこだわったのは、スペインやポルトガル、あるいはオランダでした。茶道が成立した時期と日本産の金銀の産出高が世界でも指折りだった時期が重なるのは偶然とは思えません。また、スペインやポルトガルは、大航海時代の中で南米を征服し、大量の金を本国に持ち帰ります。
 私は、ある骨董市で、武田信玄の甲州金コレクションを見せてもらったことがあります。あるコレクターの方が亡くなった結果、出てきたものだとの業者さんの話でした。みれば、指先もないほどの小さな塊の金でした。どうしても、慶長小判や秀吉の天正大判のイメージがあったので、ややがっかりした記憶があります。
 話はまたまた南米のアマゾンにとびます。今でも、アマゾン川流域では、砂金を求めたり、金山で金を採掘することで。一攫千金を夢みるガリンぺイロと呼ばれる人たちが数多くいます。日本語でいえば、金採掘者くらいの意味ですが。こうした人たちが、日本にもかつてはいたことでしょう。
 
 話をもどして、「加賀花降銀」についていえば、どうも加賀前田家の三代目の殿様が、名前は失念しましたが、加賀の国の銀山で採れた銀で作ったもので、手柄をたてた家臣に与えたり、大名家同士の贈答用に使用していたようです。加賀前田家といえば100万石、裏千家との関係が有名ですし、江戸期を通じて、現代にいたるまで、文化的にはきわめて高水準なところですが、そうしたことも、経済的に豊かでないと実現できないのではないでしょうか。そうしたことを「加賀花降銀」は教えてくれているようです。

如庵