本ページの対象者
- うつ病にかかるということは、生き方の変更が迫られていることだと頭や感覚で理解できた僕ら。(文献[1]へジャンプ)
- 人の心の不調はどこから来ているのか手がかりを探している方。
心の不調の把握にフレームワークを使う
うつ病から回復するには人間への理解が必要だと思う。
心の不調のピラミッドは、心の不調が発生する原因を把握するための1つの助けになる。
転校や復職をしてもうつ病が再燃し休学や休職を繰り返してしまう方は、なんで自分がうつになってしまうのかわからなくて困っているだろう。
また自分がうつになりやすい原因に心当たりがあって対処をしているのに、なぜか良くなる気がしないと不安になる方もいるだろう。
今回は、私が行った、自分がうつ病から抜け出せない原因の探し方を紹介する。
尚フレームワークの落とし穴として、1つのフレームワークで考えるとそのフレームに収まらない観点の取りこぼしが必ず発生する。なので、ここで紹介するフレームワークにしっくりこなかったら、別の観点を探してみて欲しい。
あくまで自分の体調を自然現象と捉え、複数の視点から観察してほしい。
そして、この自己分析はエネルギーを消耗するので、気力がある時に実施するか分析後に昼寝などの休憩を十分取ってほしい。私にはあなたのやりたい気持ちを止めることはできないが。
心の不調ピラミッドを理解し、自己を知る
心の不調ピラミッドを知る
千村晃という臨床精神科医が考案した、心の不調ピラミッドという考え方がある。
これは、人の心の不調をピラミッド構造で捉えたものだ(文献[2]へジャンプ)。
心の不調はあくまで表面的な概念であり、上の層の課題はより下の層の課題に基づく。
職場や学校でイジメにあっているとか、上司や先生からパワハラを受けているとか、PTAのつきあいや近所づきあいで仲間に入れてもらえないとか、家族の中でDVや暴言を受けているとか。そういうものであれば、まだわかりやすいわけです。問題を除去すれば、症状が緩和する可能性が高い。
状況を変えれば症状がなくなるという上記のようなケースでは、比較的簡単なアプローチで不調は解消される。
ところが、それでも症状が緩和しない場合があるんです。すると、原因はいま目の前にある問題ではなく、過去の問題から決定的な影響を受けており、それがいまだに心に影響している可能性を考えなくてはなりません。
状況を変えても症状が変化しない場合、さらに下の階層の課題にアプローチする必要がある。
例えば、器質的疾患(検査でわかる体の異常)を治療したり、睡眠・食事・運動などの生活習慣を改善したりする。
どうしても自力で生活習慣を変えられないこともある。
なぜか無理をしてしまうとか、疲れやすいのに刺激を求めてしまうなど様々な理由がある。
その際は、過去の経験が影響しているかもしれない。
複雑だね。
このページでは、心の症状はあくまで表面的なものであり、うつ病を抜けたいのなら、より下層の課題にチャレンジしていく必要があると理解してもらえれば十分だ。
自己を知る
自分の心の症状の由来を知ろう。各自ノートやExcelなどに書きだしてみてくれ。
本当はこう思いたいとかあるべき姿じゃなくて、現時点の事実を書けると良い。あるべき姿を考えるのは今じゃなくこの後だから。
一度にすべて書きだせなくていいので、思いついた時に順次追加していこう。
ひとりで書きだすのが難しい場合、信頼できる人やカウンセラーとやるのも良い。カウンセラーにこの記事を紹介しても良い。
- 今の症状(4F)を書きだす
- 今または不調時の状況(3F)を書きだす
- 身体の状態(2F)を書きだす
- 生い立ち、過去の環境(1F)を書きだす
- 気質・体質(0F)を書きだす
千村のピラミッド構造に、0Fを独自に追加した。0Fの気質・体質とは、自分にとって昔から変わらない性質を指す。例えば、発達障害傾向や感受性の強さ、好奇心が強い、内向性などだ。
0Fを追加したのは、「心の不調は自分自身のことを切り離しては考えられない」という点を認識させるためだ。
なぜか心が不調で、その原因がどこにあるのかわからない場合、このピラミッドを参考に自分自身が考えたことのないテーマを自覚してみると良いだろう。
あなたが自分とは何かを考えるきっかけになれば嬉しい。
繰り返しになるがあくまで自分の体調が悪くない時に実施するのをおススメする。
階層ごとのアプローチ例
ここはオマケ。各自以下を参考にしながら自分にとって適切な方法を探してみてくれ。
まとめ
- 人の心の不調が生じる原因は、ピラミッド構造で考えると理解しやすい。
- 心の不調の問題は、自分自身の気質・体質を切り離して考えることはできない。
- 自分がこれまで触れてこなかったテーマが心の不調を生んでいる可能性がある。
参考文献


