誰もが愛に満ち溢れている
星に秘めた『魂の望み』を読み解く
叶いアートの星読みかです
あるところに
ボーボー庭のガーディナーがいました
彼女の家の倉庫には
いろんな種類の花の種が
たくさんありました
どれも咲けば美しいもの
ここでしか手に入らない
珍しいものもありました
彼女は研究熱心で
自分の研究室もありました
だから咲かせる方法も知っていて
お手入れの仕方も詳しかったのです
時々彼女は
お花の種を分けてあげることがありました
種をまく時期や咲かせる方法
お手入れの仕方も
丁寧に教えてあげました
「あなた、詳しいのね。私の家に来て
お庭を診てくれない？」
ガーディナーは喜んでその人の家に行き
花の配置や
剪定のしかたを教えたり
実際にその場で整えたりしました
庭は見違えるように美しくなりました
彼女はとても腕のいい
ガーディナーでした
すると
人が集まってくるようになりました
「私にも教えて」
「私にも種を分けて頂戴」
でも…
彼女は急に恐ろしくなりました
「いいえ、わたしはそんなに知らないし
教えてあげる値打ちもないの。
あちらのガーディナーさんの方が
有名だし立派なお庭を造っているから
あちらにどうぞ…」
そう言って
自分の家に逃げ帰ってしまうのでした
何人もの人が彼女のところを
訪ねてきました
けれども
荒れた庭の様子を見て
ガーディナーはここにはいないのだ
と思って立ち去っていきました
「あのガーディナーはどこにいるんだろう？」
「あのステキな花の種が欲しいのに」
「私のお庭を整えて欲しいのに」
彼女はその時
研究室に引きこもっていたのでした
「もっと調べなきゃ」
「もっと知らなきゃ」
「もっとたくさん花の種を集めて来なくちゃ」
・
・
もっと、もっと、もっと‥‥
🌼🌷🌻
それから
彼女が一息入れようと思って
ボーボー庭に出た時
小さな男の子が
外から中を覗き込んでいるのに気づきました
男の子は言いました
「あ、やっぱり人がいたんだ！
ねえ、さっきからたくさん人が来てたよ。
でも、みんな、ここには人がいないんだって
帰っていくんだよ。
ここのお庭が荒れているから
人が住んでいないんだって。」
ガーディナーは答えました
「だって…自分の庭を綺麗にしたら
目立っちゃうじゃない。」
男の子は訊ねました
「ふうん。お姉さんは何をする人なの？」
ガーディナーは答えました
「私はガーディナーよ。庭師なの。」
えっ？
男の子が叫んだのと
ガーディナーの声が重なりました
「え～～～～～～？」
(;・∀・) 爆笑 (≧◇≦)
笑が止まりません
「お姉さん！何やってんだよ～！
ガーディナーの庭がボーボーだったら
誰もここにガーディナーが住んでるって
気がつかないじゃないか～(笑)
たくさん人が来てたのに
帰っちゃって…
みんな
お姉さんの持ってる種が
欲しいって言ってたよ
お姉さんの育て方を教えて欲しいって
残念がってたよ
お姉さん…
お姉さんはたくさんの種を持っていて
育てる方法も知っていて
腕もいいんだろう？
ここのお庭が美しくなったら
みんなが欲しい種を分けてもらえて
育て方を知れて
そしてきっと、みんな
ここに来るだけで幸せな気持ちになるよ
💖
💖
💖
ほんとだ…
私、何やってたのかしら
どうして自分の庭をほったらかしてたのかしら
ひとの庭を手入れしておきながら
自分の庭をボーボ―にしたままで
隠れるように暮らしてた…
隠れる？何から？どうして？
ほんとだ…
すごく変ね！
ヘンだわ！
ありがとう！坊や！
あれ？
・
・
・
男の子の姿はどこにもありませんでした
2021.10.30 作：星読みか Mikael
＊
＊
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