愛、それは儚くも悲しい

悲しい片想いである。


多くの場合、

愛した分だけ愛して欲しいという

希望に似た欲望は叶えられない。


ここにも、

そんな男性が一人いる。


彼が愛した女性は、

たぶん男…だったらしい。


詐欺師に騙された男性の多くは

何故か、

女性の身を案じて

警察に『保護』を求めることが

多々ある。


関西国際空港で

出張帰りの花嫁を待っていた男性が、ボロボロになったブーケを手放さず

泣きながら事務所に駆け込んできたのは

私がまだ

新人のパラリーガルであった頃。


泣いて、叫んで、

彼女を愛しているんだ~!!


そう叫んだ彼の被害額は、

二千万円近かった。


大阪駅前の立派なホテルでの挙式、披露宴、ハネムーンのお金を

花婿はあらかじめ振込していた。彼女のお願いを聞いて。


花嫁の手により

全てがキャンセルされ、

現金で払い戻された先は何処か…


詐欺師に騙されたのなら、

彼は当然『被害者』になる。


警察に被害届を出しただろうか?