・・・✤BLを含む完全妄想のお話です✤・・・
いつもより寝る時間が遅くなったけど、今朝の目覚めはとてもスッキリとしていた
あちこち体が痛いのは、まぁ想定内
相変わらず翔は俺をがっちりとホールド、ムフムフ言いながらケツをサワサワ
翔が見させた夢なんだろう、同じ内容ならナニしてるのかもわかるけど
腕の中からするりと抜け出すとデレ顔がショボンとしたから、夢の中の俺にもう無理だと言われたのかもしれない(笑)
ケージを覗くとミルクもピクピクと痙攣してるようで
『お前も夢見てんのか(笑)?』
クスクス笑う声でゆっくりと目覚め、扉を開けてやると伸びをしながら目の前までやってきてくれた
『おはよう、ミルク』
[ワンッ!]
『シーッ……翔がまだ寝てるからな』
[ワン……]
『うん、いい子いい子♪』
抱っこしてやるとふわふわと温かくいいニオイがする
『一人寝は寂しくなかったか?』
[クーン……]
『だよなぁ、まだ子どもだもんな?』
[ワ、ワンッ!]
『お、平気だって?ホントか〜(笑)?』
[ワンッ!]
『翔のお供で来たんだから立派な番犬だって?
んふふ、そういうことにしといてやるか♪』
背筋をピンとしておすわりしてみせたから、頭を撫でて褒めてやった
「ハニー、ズルいですぅ……
ミルクばっかりかまってると私が寂しくなっちゃいますよ!」
目を擦りながら起きてきた翔は不満げな顔で
やれやれ、どっちが子どもかわかんねぇなと思いつつ、仕方ないから
『朝から怒ってたら、俺の大好きなイケメンが台無しだぞ?
おはよう、翔』
そう言ってほっぺにキスをしてやると
「ふふっ、ハニーは寝起きでもかわいいです♡
おはようございます、チュッ♪」
これで機嫌が直るんだから単純な奴だ
『なぁ、どうしたらいいかな?』
身支度を整えながらミルクについて考えた
一人でも大人しくはしてるだろうけど、やっぱり可哀想な気もするし、でも店には連れていけないし
ゴハンはあげていけるけど、散歩だってしてやらなきゃいけないだろ?
「開店準備を済ませて、私がお世話しますよ」
確かにパンを焼き続けなきゃいけない俺に比べて翔の方は手が空きやすい
「昼も暇な時は様子を見にいきますから、お任せください」
それが一番だろうけど、俺だってお世話(子育て)に参加したい……
『じゃあ夕方は一緒に散歩に行こうぜ
今日は買い物もしたいから、商店街の皆んなにもお披露目してやろう』
俺たちの子だなんて言っても誰も信じないだろうけどな(笑)
そうと決まったらさっさと店に降りてそれぞれの仕事をする事に
と言っても俺の方はそんなにスピードアップできるわけでもないから、いつも通りにしかできないけど
翔は手際よく動いて、でも手を抜くこともなく完璧に済ませて
「じゃあ行ってきます!」
真っ白な体に真っ赤なハーネスを付けてもらったミルクを連れて散歩へと出掛けていった
それと入れ違いにやって来たのは相葉ちゃん
A「翔ちゃん、ワンちゃんにグイグイ引っ張られてたよ(笑)」
昨日既に見てるはずで、その時もそうだったけど、ミルクがいることに何の疑問も持ってない様子
それならば敢えてこっちから説明する必要はない
相葉ちゃんには名前はミルクって言うんだと教えてやると
A「うちも動物飼うのは難しいからさぁ〜
でも俺好きなんだよね♪今度、広い公園でも行こうよ!」
その時は車出すからねと言ってご機嫌に帰って行った
雅庵のあんこも包んでいつもの分くらいのパンの準備ができた所で翔とミルクが戻ってきた
厨房には入れられないから俺もそのまま一緒に二階へと行くと、翔は疲れ切った様子
一方でミルクは水をゴクゴクと飲んで元気いっぱい
『わんぱくに引っ張られたらしいな』
「新しい場所だから誘惑がいっぱいなんです」
あちこち嗅ぎまわって大変だったという
『どっちがお供だかわかんねぇじゃん(笑)』
「むむっ?!次からは厳しくしないとですね!」
『こんなにかわいいのにできんのかよ?』
「子育てには厳しさも必要です!」
『じゃあ俺は甘やかす係りだな』
「えっ、ズルいっ!」
『両方厳しかったらグレちゃうだろ』
「まぁ、父親は厳しく母親は優しくってのはどこの世界も共通なのかもしれないですが……」
『悪魔界でもそうなのかよ(笑)』
美味しそうにゴハンを食べる様子を見ながら子育て談義に話は尽きなさそうだけど
「さっ、ミルクはここにいるんですよ、いい子にしてるんですからね!」
父親の威厳のつもりか偉そうに言う翔はとっても可笑しく、これから毎日こんな日常なんだとしたら幸せでしかないなと思った
すっかりママ気分の智くん( ´・∀・`)
どうやらミルクの言葉もわかるみたいです(笑)