再開を待っててくれてありがとうございます♪
流れ、覚えてるかな?
前話を置いておきます
・・・✤BLを含む完全妄想のお話です✤・・・
「ごちそうさまでした!」
腹いっぱい食べた翔とは対象的にやっぱり俺はあんまり食欲がなくて
「大丈夫ですか?」
聞かれる度に、うんとは答えて見せるけど
洗い物をする間も、コーヒーを淹れてやってソファで休む間も、翔は心配そうにピッタリと俺にくっついていた
時々その距離が近過ぎて唇が頬に触れたり、腰に手を当ててくれたり
その一つ一つにキュンとしてドキドキして
俺はいつでもそういう気持ちでいるけど
「ハニー、やっぱり一緒にお風呂は無理ですかね?」
残念そうなその姿、今までなら仕方ねぇなとは口にするものの、ホントは期待して体を熱くしてたはずなのに
今日ばかりは、やっぱりソレが目当てなだけなんじゃ?って、そんな風に思ってしまう自分がいた
とりあえず買い物だけは行ったけど、その後はダラダラと過ごして
「ゆっくりするお休みもいいですね♪」
その健気さに少しだけ胸が痛くなった
夜になって結局風呂は別々に入って
「暖かくして寝ましょうね♪」
ギュッと抱きしめられるといつもの翔のニオイがして安心はできたけど
悪夢のようなものを見て目覚めた翌朝、体が重く感じた
「ハニー、何か熱いです💦」
無理矢理突っ込まれた体温計は、微熱をはるかに超えていて
『大丈夫だ、さっ、今週も頑張らなきゃな』
いつもは翔が言うセリフと共に起き上がろうとしたけど、その体には全く力が入らなかった
「や!や!や!ハニー、ダメです!寝てなきゃ!」
『そんな事言っても店開けなきゃ……』
「こんなに熱いのに無理です💦」
『でも、相葉ちゃんも来ちゃうし……』
「そうだ、相葉ちゃんさんに電話しましょう!
きっと助けてくれるです!」
『大げさだなぁ、平気だってば、ほら……』
よいしょと気合いを入れてはみたものの、逆にふらついてしまって翔に体を支えられる始末
「ほらっ、ダメです💦寝ててください!」
強引に布団に逆戻り、そのそばでアタフタとする翔
『翔、ごめんな……腹も減っただろ?
ご飯くらいなら……』
「何言ってるんですか?!
ハニーは寝ててください!
じゃないと私、心配で……」
その目には涙が溜まり始めていた
大きくて真ん丸の目、瞬きをすれば白い頬に一筋の線
キレイだよな……
翔のその姿に見惚れ
泣くほど心配を掛けているというのに、不謹慎かもしれないがそれが嬉しくて
自分にもじんわりと浮かんできた涙は、布団をかぶって見られないようにした
「待っててくださいね!」
翔は慌てて駆け下りて、数分後にはバタバタという足音と共に相葉ちゃんを連れて戻ってきた
スマホを持たない翔はわざわざ店まで呼びに行き
A「大ちゃんっ!一大事ってどうしたの?!」
何て言ったのかわかんないけど、相葉ちゃんも相当焦ってるし
「だってだって、ハニーが、ハニーが……」
いい年した男が、悪魔が
人目を憚らずボロボロと涙を流していたら、そりゃ相葉ちゃんだってパニックになるよな
A「薬は飲んだの?」
『いや、それは……』
斗真にもらったやつはそのまま薬箱へとしまった
A「病院はまだ開いてないし、どうしよう……
ついててあげたいんだけど、親父が桜まつり用の新しい菓子を作るぞとか張り切ってんだよね……」
昨日会長さんに翔がアイディア出してたやつだ
『相葉ちゃん、大丈夫だよ、寝てれば治るからさ
雅庵の跡取りなんだから、しっかりやらなきゃ』
A「でも、大ちゃん心配だし、何より翔ちゃんがさ💦」
ヒックヒックとしゃくり上げて、まるで子どもみたいになってる
A「そうだ、助っ人頼んでおくから!
俺も時々様子見に来るからね!」
心配いらないからねと翔に言って相葉ちゃんは帰っていった
枕元に正座して、なで肩を更に落として
「私はハニーの為に何もできませんね……役立たずです……」
『んなことねぇよ……』
「ハニー……グスン…」
『泣くなって…すぐ良くなるから』
「私に出来ることあればなんでも言ってくださいね」
『んふふ……じゃあ、添い寝してくれるか?』
「それで良くなりますか?」
『安心できるよ』
お前がいなきゃダメなのは俺の方だ
胸に抱いてもらえばこんなにも心穏やかになるのは翔以外考えられないんだから
「〜〜〜♫♩♪」
何語かわからないけど子守唄みたいなものを聞いてるうちに少しだけウトウトしていると、遠くでお邪魔しまーすの声が聞こえて
M「智ー?具合悪いってどうした?……って
何だよ、イチャイチャしてるだけじゃねぇかよ!」
襖の向こうには不機嫌な顔の松潤が立っていた