・・・✤BLを含む完全妄想のお話です✤・・・










あんこ片手にやってきた相葉ちゃんは




A「あれ?大ちゃん、もうお客さん来たの?」




なんともとぼけた事をいう





でもまぁ救世主だ




『ほら、俺は今からこれを包んでパン作んなきゃなんねぇの!忙しいんだ、じゃあな!』




さっきまでのことは水に流してやる
さっさと帰りやがれ!






「じゃあなと言われましても……」




『駅はあっち!』




「えき?」




『あ、電車じゃねぇの?酔ってるわけでもなさそうだしな、車か?まぁ気を付けて帰れよ』




「くるま?」




『お前、ふざけんのもいい加減にしろよ?」





A「ねぇ、どこから来たの?」





相葉ちゃんはホントにいい人だと思う



こんな奴にも優しく声掛けてやるんだから




そういや迷子や捨てられている犬や猫によく遭遇するって言ってたな




それはきっと偶然見つけてるんじゃなくて、見掛けたらほっとけないってやつ




だから今目の前にいるコイツの事も気になっちゃってるんだ





でも、こんなにも相葉ちゃんが優しくしてやってるというのに




「どこから?……う〜ん、あそこからですかね」





コイツが指さしたのはさっき大声でどういうことだと叫んでいた空の方





『あのねぇ……お前、相葉ちゃんが親身になって聞いてくれてんのにそれはねぇだろ?』





俺だって呆れて怒る気にもなんねぇよ





「でも本当のことですから……あいててて……」




思い出したかのように腰の辺りを撫でて、相葉ちゃんにどうしたのか?と聞かれ





「上から降りてきた時に……」

  



確かにさっき大きな音がした


空から落ちてきて転んでシャッターにぶつかったってこと?



……
………

  

んなアホな
誰がそんな話信じるんだよ




さすがに相葉ちゃんも首傾げてるぞ






A「ねぇ、名前は?」




「ЛгЭ✡ЪдЦЩЬ※чѐюё……」




『は?』



何言ってんのかわかんねぇ




「ですから、ЛгЭ✡ЪдЦЩЬ※чѐюё‥ショウ」





かろうじて聞こえたのは




『……ショウ?』




うーんと首を捻りながら




「短く言えばそうですね」




ふざけてんのかな?
それともナメてんのかな?



そう思ったけど





A「ねぇ、大ちゃん……
この人記憶喪失だったりしない?」




相葉ちゃんの言葉になるほどと思った




何が原因かはわかんねぇけど


一時的、あるいはずっとなのか



記憶を失くしていてるコイツは、空からやって来たと思い込んでいて




ショウって名前も

ショウ
ショウタ
ショウヘイ

関連があるのかはたまた全く別物なのかわかんなくて




そして



「どうしました、ハニー?」




俺を勝手にハニーだと思い込んでしまってるというわけか……




それなら納得の気もするが




『なぁ、相葉ちゃん、だとしたらコイツどうしたらいいんだ?』





商店街には病院はない
やっぱり交番に連れてくしかないんじゃねぇか?






A「そうだね、風間ぽんならどうにかしてくれるかも」





「えっえっえっ?!どこへ行くのですか?」





『お巡りさんのとこだよ』





「ハニーも一緒ですか?」




『連れてってやるけど、俺は戻ってきてパン作んねぇと』




「イヤです!」




A「大ちゃん、ハニーって何?」





『相葉ちゃん、それは今はどうでもいいんだよ
コイツは自分を誰だかわかってないんだから』





「私は私ですよ!」





『はいはい、胸張らなくていいから
さっ、いくぞ』





A「大ちゃん、忙しいでしょ?
俺、連れてこうか?」





『あ、そうしてくれると助かるな、あんがとね』





「いやいや、待ってください!
ハニーと離ればなれは困ります!」





『もういいから黙れ、お前は』

  


A「そうだよ?怖いとこ行くんじゃないから」

  



「でもでもっ!」





『仕方ねぇだろ?お前がどこの誰だかわかんねぇんだから』





何度も繰り返されるやり取り、本気で困ってるとこみると家出の可能性もあるかもと考えていると






「あっ、そうだ!これを忘れてましたっ!」






急に思い出したかのようにジャケットの内ポケットをガサゴソと漁りだした





「自分の事を聞かれたときに見せろって言われてたんでした!はいっ!」





ちゃんと迷子札持たされてんじゃねぇかよ





さっさと出せば解決したっていうの手間取らせやがって





出されたのは真っ黒なカード





A「なになに?何て書いてあんのー?
えっと……あ、名前はショウで合ってるんだね!
へぇ、漢字で翔か!カッコイイね♪」





確かに名前は書いてある






でもその名前の上についてるやつ





俺だってサラリーマン時代があったから、それが○○部とかの所属や係長とかいう肩書だってのはわかるけど





……やっぱりふざけてやがる







「はいっ、私、こちらの世界では翔という名前で

空の方からやって参りました……

【悪魔】でございます!

よろしくお願いします!」




俺は悪い初夢でも見てるんだろうか?







翔くん、悪魔だってよ

(`・3・´)嘘だろ……