┅ ✤BLを含む完全妄想のお話です✤┅





大冒険を終えて、ふわふわの雲の上に戻ってきた天使の卵たち

だんだん空が暗くなってきましたよ……





「智く〜ん、そろそろ花火始まるね〜♪

……ってあれ、どうしたの?
何落ち込んでるの?」




『翔くん、僕はやっぱり天使にはなれないんだよ……』




「唐突にどうしたの?」




『だってさ、前に小さい子の所に遊びに行ったことあったでしょ?』




「あぁ、保育園のカズくんとジュンね」




『そう、あの時にさ、ほっぺにチュウのおまじないをしたらここに戻ってきちゃうって教えてもらったでしょ?』




「智くんはそれを知らないでしてたんだもんね」




『うん、毎回いいタイミングで帰ってきちゃうなぁとは思ってたけどね……
でも教科書に書いてあるよって翔くん言ってたでしょ?』




「そう、ちゃんと授業に出てれば教えてもらえてるんだけどね」




『翔くんせっかく教えてくれたのにさ……』




「忘れちゃったんだ?」




『(……コクリ)下から花火見たかったのに……』




「帰ってきちゃったね?」




『これじゃ今日もまた上からしか見られないよ……』




「まぁ、仕方ないね」




『僕、やっぱり落ちこぼれなのかなぁ……』




「そんな事はないでしょ?
だってほっぺにキスしてお願いごと叶えるなんて智くんにしか出来ないって、大天使様言ってたよ?」




『ホント?!』




「うん、今までそんな天使はいなかったってさ」




『みんな出来るんだと思ってた……』




「そもそもみんなはこんなに頻繁に地上に降りないし、キスもしませんよ?」




『だって楽しいし、出会う子たちがみんな可愛いから……』




「むむっ、聞き捨てなりませんね
今、智くんの目の前にいる人は可愛くはありませんか?」




『翔くんはカッコイイだもん♡チュッ♡』




「(デレッ……///)
智くんも反省というか、もっと頑張らなきゃって思ってるんだよね?」




『うん、おまじないのチュウだけじゃ天使にはなれないもんね?』




「そうです!それがわかってるなら大丈夫!」




『あいっ!』




「ということで……どうですか?」




『花火?……もうちょっとで始まるみたいだよ?』




「いや、花火ではなくて……ナニの方を……」




『あっ、始まった!
翔くんっ、翔くんっ!
ほら、アメちゃん、パパとママと一緒に見てるよ!』




「さすが智くんのおまじないは効くね
(あ〜あ、また夢中になっちゃうな……暫くお預けかな……)」




『んふふ〜、よかったねぇ♪
今日の花火もキレイ♪ね、翔くん、ぎゅ〜♡』




「おっ……///
う〜ん、今日も俺の智くんは可愛い♡」




『ねぇ、翔くんは本当は花火は下からどう見えるか知ってるんじゃない?』




「(…………智くんって、時々勘が鋭いよなぁ)
さぁ、わかんないけどなぁ……
でもさ、花火ってどこから見るかが大事なわけじゃないでしょ?」




『誰と見るか……』




「そう、それ
上から見ても下から見ても、大好きな人と一緒に見れば綺麗に見えるし、怖くないし、楽しめるんだと思うよ」




『そっか……じゃあアメちゃん達が今見てる花火と……』




「今俺たちがここで見てる花火は……」




『きっと同じに見えてるんだ!』




「そういうこと!」




『んふふ〜、そっかそっか♪』




「(ふふっ、今日もいい笑顔してるなぁ〜♪)」






『ねぇ、翔くん、パパとママが飲んでるやつってさ……』




「ビール?お酒だね」




『あれって美味しいのかな?』




「そうだね、今まで行った所では出してもらえた事なかったからね」




『ここにはないもんね?』




「さすがに天使の卵が住む場所にはね(笑)」




『飲んでみたいなぁ……』




「また降りること考えてるな?もっと勉強頑張るって言ったばかりなのに、やれやれ……」




『だってさ、ほら、見てよ!あれ飲んで色っぽくなると、花火打ち上げてくれるんだって!
僕も目の前で花火見たい!』




「いや、あれは本当に花火を打ち上げるわけじゃなくて、ナニの方でって……」




『いいな、いいな!』




「……じゃあ、智くんにも打ち上げてあげましょうか?」




『翔くん、お酒なくてもできるの?!』




「まぁ、毎晩してますからね」




『いつの間に?!』




「まぁ、そのうち分かりますよ、さ、向こうに行きましょうか?」




『花火っ♪花火っ♪』




「あ〜、今日もやっぱり可愛いなぁ……///」




『でも翔くん、途中でねんねしたくなったらごめんね?』




「大丈夫、こんなに可愛いの、寝かせませんから」




『んふふ〜、楽しみだなぁ♡』





空の上から大好きな人と見た花火は
今日も綺麗だったね

翔くんに花火打ち上げてもらって
いっぱいねんねして

また地上に遊びに降りておいでね



END



やまの日💙❤️
お付き合いいただきありがとうございました
多くの【や〜まや〜】の声があがりました花火

毎回別れが少し寂しくなってしまいますが
たくさんの出会いがあるからこそ!
この2人はまた懲りずに地上に降りて
大冒険を始めることでしょう!
その時まで、ねんねねんね……
させてもらえたかな( *^艸^)ムフフ

ありがとうございました!