1970年10月の国鉄ダイヤ改正時の時刻表から長距離普通列車を紹介していくシリーズもいよいよラスト。西日本編に行きます。エリアとしては関西本線、紀勢本線、山陽本線、山陰本線といった関西・中国エリアです。これまで通り300キロ以上の距離を走る普通列車の紹介ですが、それ以下の距離の列車でも珍しいものがあれば付け加えていきます。なお、名古屋-南紀・伊勢方面の短絡ルートの伊勢鉄道(河原田-津)はまだ開通していません。
【下り】
草津 6:11発-(柘植・亀山・多気経由)-和歌山市20:51着 440.9キロ
亀山11:04発-(紀勢線)-和歌山市23:06着 384.2キロ
名古屋15:04発-(亀山・多気・和歌山経由)-天王寺 5:00着 502.1キロ。新宮(22:40発)からB寝台車付
岡山11:08発-下関19:54着* 363.6キロ
大阪 9:00発-広島17:05着 338.4キロ
豊岡 5:05発-(山陰線)-門司 22:52着 535.2キロ
福知山 6:14発-浜田19:24着 384.8キロ
京都 5:14発-(山陰線経由)-益田22:49着 516.1キロ
大阪 5:38発-(福知山線経由)-出雲市19:30着 412.1キロ
京都 9:03発-(山陰線経由)-浜田 0:20着 474.9キロ
大阪10:08発-(福知山線経由)-米子20:43着 350.5キロ
京都22:03発-(山陰線経由)-下関18:42着 678.9キロ。出雲市までB寝台車付。西日本最長運転列車。
【上り】
浜田 5:11発-(福知山線経由)-大阪20:54着 500.8キロ
益田 5:18発-(綾部経由)-西舞鶴20:54着 457.8キロ
長門市 5:30発-鳥取16:52着 369.3キロ
門司 5:22発-(山陰線経由)-福知山23:43着 595.1キロ
下関 8:58発-(山陰線経由)-京都 5:24着 出雲市からB寝台車付
下関12:35発-(山陰線経由)-米子23:54着 354.3キロ
広島11:27発-大阪20:00着
広島14:55発-大阪22:21着*
和歌山市 4:55発-(紀勢線)-亀山18:01着
和歌山市 7:04発-(紀勢線)-亀山20:24着
天王寺22:40発-(和歌山・多気・亀山経由)-名古屋13:10着 新宮( 5:12着)までB寝台車付。南海難波22:15発和歌山市経由新宮行を和歌山から併結。
*は電車、他は全て列車。下り上り表記は列車の運行区間によっては異なってしまうこともあるが、全区間を見て判断した。
300キロ未満だが、京都21:29発-宇野 3:00着という夜行列車もある。高松からの始発に合わせた宇高連絡船に接続している。
山陽本線は普通のグリーン車が多いので特に記載はしないが、上記の列車(電車)にはグリーン車は併結されていない。山陽本線から赤穂線に乗り入れる普通電車(播州赤穂始発・終着)も半数ぐらいはグリーン車付だ。宇野線のグリーン車付普通は上下1本のみだ。呉線は呉21:04発、広島21:45着の普通がグリーン車付だ。急行『出島』(長崎・佐世保-呉)の車両を運用しているものと思うが、上りはないので回送しているようだ。
山陰本線は急行車両の流用と思われるグリーン車付の普通がわずかだがある。また、途中からグリーン車付の普通になる急行気動車は下り『但馬4号』で、浜坂-鳥取間がグリーン車付普通となる。
大社線(出雲市-大社)区間だけ普通になる下り急行『だいせん1号』『だいせん3号』『おき』『大社』、上り急行『おき』『だいせん2号』はそのままグリーン車付で運行だ。なお、大阪発の『だいせん3号』はA寝台B寝台車付列車(他は気動車)で大社線内も運行さる。
また、車両運用の関係で大社線内のみを急行車両で運行させる場合は、グリーン車付とする時と、グリーン車・寝台車を使わない時があるようだ。
これで1970年10月の全国の国鉄長距離(300キロ以上)普通を網羅できたと思う。当時の時刻表をざっと見てパソコンに打ち込んで上げているので、間違いとか計算違いとかがあるかもしれないがそのあたりは大目に見て下さい。もし次にこのような時刻表ネタを投稿するとしたら、テーマを変えて迷ルート急行とか、時期を変えて1980年などとして投稿してみたいと思う。