お金とは

「ぐるり」提唱者の久本和明さんと初めて出会ったときに聞いた話で、最も印象深かった話をシェアします。

（久本さんと僕は実は同い年。加古川市長選で「０円生活」ってことを主張されていて、これは会わなあかんって思ってメッセンジャーか何かでいきなりメッセージを投げたらすぐに返してくれました。2022年の10月か11月くらいだったかな。そしてすぐに芦屋のスタバでお会いすることになったのです）

↑久本さん

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久「ひぐちさん、お金ってfinance（ファイナンス）って言うでしょ？その語源って知ってます？」

み「いや、知らないっす」

久「finish（フィニッシュ）、‟終わらせる”なんですよ」

み「そうなんですね！」

久「つまりお金は、‟終わらせるもの”ということ。‟関係性”を終わらせるのがお金なんです」

み「ん？？？」

久「だってお金って、支払ったらそれで清算されるじゃないですか。それはもうそこで‟終わり”ということ。お金があれば関係性がなくたって取引ができてしまう。関係性がなくてもやり取りができるので、それはある意味便利とも言えますが、別の側面からみると‟関係性を終わらせるもの”として捉えることができるわけです」

み「なるほどー！今の世の中に漂っている孤独感と言いますか、繋がりが断たれてしまっているように感じる空気感というのは、お金が原因だということですね」

久「そうですね。お金がこの世を支配するようになって、僕たちの関係性というのはどんどん希薄になってしまっている。でもひぐちさん、お金を介さないコミュニティというのもまだちゃんと存在してるんです。何かわかりますか？」

み「それはエコビレッジとかですか？」

久「それもそうなんですけど、もっと身近に」

み「身近に？なんだろう…」

久「家族です。家族っていちいちお金でやり取りしないでしょ？ご飯を作ったり、お皿洗ったり、掃除したり…。めちゃくちゃ働いてるけどいちいちそこに賃金が発生したりしない（笑）家族はまさに‟関係性”で成り立ってるんです。信頼関係というか…」

み「たしかに！まあうちの子は‟マッサージ、５分１０円でーす！”と言ってるけど（笑）基本的には無償のやり取りですね」

久「そうなんですよ。で、僕よく海外に行って幸せな国の暮らしぶりなんかを見てきてるんですけど、世界一幸せな国と言われているフィジーが、なんで幸せかってご存知ですか？」

み「いや、わかんないです」

久「あそこには‟所有”の概念がないんですよ。誰の物とかがなく、みんながあらゆる物を共有している。つまり、みんなが‟大家族”みたいになってるんです。本当の家族だけじゃなく、社会全体が‟家族”のようにお金を介さない関係性を中心に成り立ってるんです。だからお金の不安がなく、みんなが幸せなんです」

み「すげーなフィジー！！！住みたい！！（笑）」

久「ほんといいとこですよ。ぜひ行ってみてください。で、僕は日本もそういう方向に舵を切っていくべきだと思っています。血のつながりのある家族の枠を超えて、‟拡大家族”をつくっていくべきだと」