学生の頃、時間リッチでひたすら「生きる意味」について考え続けた期間が1年くらいあった。そして気付いた。「僕たちは喜びのために生きている。幸せになるために生きている」という当たり前の事実に。冷静に考えればわかることなんだけど、案外忘れられている事実。小学校のときから忙しくさせられ過ぎて、“やらねばならぬこと”や“義務感”が先立ってしまい、本当に大切なものが後回しにされてしまっているのかもしれない。
 
「定年までは嫌な仕事であっても働き続けなければ」…
定年後なんてすでに身体が衰えてしまっているではないか。やりたいことをやろうと思っても身体が言うことを聞かないではないか。人生の目的は働くことではない。また、ただ生活を安定させることでもない。やりたいときにやりたいことをやらずにどうする。
 
「家族のために働き続けなければ」…
本当に家族のことを思うのなら、仕事はほどほどにして、家族との時間を大切にしようじゃないか。「家族のために」と言いながら、夜中まで働き、家族とのコミュニケーションがなくイライラしているのなら、本末転倒ではないか。
 
 
僕はこういう考え方に基づいて、大学院まで行ったにも関わらず、就職はせず自転車日本一周の旅に出た。お金は、やったこともない路上詩人をして、必要な分だけ稼いだ。とにかくそのときやりたかったことをやり尽くした。
 
また、結婚式は余計なお金をかけずに親族だけでやり、指輪の交換はしなかった。僕たちの愛に、そんなものは必要なかった。
 
また、長男が生まれるタイミングで、仕事を辞めた。その当時その会社では育休制度がなかったし、はじめての子どもの出産に立ち合うことができず、生まれたての時を共に過ごすことができないなんて、僕には考えられなかったからだ。一生に一度だけの貴重な時間を、仕事で犠牲にするなんて、僕には到底考えられなかった。だから長男が生まれてから3ヵ月間は全く働かず、ずっと一緒にいた。
 
「常識や義務感に囚われることなく、大切なものをちゃんと大切にする」
 
この考え方や生き様をみんなに広めたくて、「みつばち村」という自給自足の村を創ろうと奮闘していたが、なかなか形にすることができず長いこともがいていた。そして昨年ようやく「みっちゃんガーデン」という理想的な場に出会うことができて、僕の夢が芽を出し始めた。しかし、その先どのようにその芽を大きく育てていくかという具体的な構想はハッキリとは見えていなかった。
 
そんな時に出会い、僕に道しるべを与えてくれたのがこの本だった。
 

 

髙坂勝さんの『次の時代を先に生きる』

 

まさに我が意を得たり!

僕がやりたかったのこれ!!!先人見っけ!!!

 

例えばこの本の中ではこのような言葉が引用されている(映画『Edible city』より)。

「朝起きて、よく働いて、食べ物を育てる。地域の人や家族と共に働き、経験を共有する。家に帰り、食事の支度をして、とても美味しい料理を作る。楽しみ、よく笑い、それが日常、それが人生、それが生きること。人は多くのことを付け加えすぎて病んでいる。体を大切にしないし、食べるべきものを食べていない」

 

また、スティーブ・ジョブズの最期の言葉も引用されているのだが、これまた印象的だった。

 

私は、ビジネスの世界で、成功の頂点に君臨した。

他の人の目には、私の人生は、

成功の典型的な縮図に見えるだろう。

 

しかし、仕事をのぞくと、喜びが少ない人生だった。

人生の終わりには、富など、私が積み上げてきた

人生の単なる事実でしかない。

 

病気でベッドに寝ていると、人生が走馬灯のように思い出される。

私がずっとプライドを持っていたこと、

認められることや富は、迫る死を目の前にして

色あせていき、何も意味をなさなくなっている。

 

この暗闇の中で、生命維持装置の

グリーンのライトが点滅するのを見つめ、

機械的な音が耳に聞こえてくる。

神の息を感じる。死がだんだんと近付いている…。

 

今やっと理解したことがある。

 

人生において十分にやっていけるだけの

富を積み上げた後は、富とは関係のない

他のことを追い求めたほうが良い。

 

もっと大切な何か他のこと。

 

それは、人間関係や、芸術や、

または若い頃からの夢かもしれない。

 

終わりを知らない富の追求は、

人を歪ませてしまう。私のようにね。

 

神は、誰もの心の中に、

富によってもたらされた幻想ではなく、

愛を感じさせるための「感覚」

というものを与えてくださった。

 

私が勝ち得た富は、(私が死ぬ時に)

一緒に持っていけるものではない。

 

私が持っていけるものは、愛情に溢れた思い出だけだ。

 

 

髙坂さんは、自分自身でも“半農半X”の自給生活をしながら、「SOSA Project」というNPOを立ち上げ、千葉県の匝瑳市(そうさし)というところで自給生活の移住者を増やし続けている。「できるだけ自給をして、必要な分だけ好きな仕事(ナリワイ)で稼いで、人生を自由に謳歌しようぜ!」という活動を実践しておられる。

 

これだ。これしかない。僕も真似しよう。

 

ということで、近いうちに髙坂さんに会いに行きたいと思う。

そしていろいろ教えてもらおう。

 

「常識や義務感に囚われることなく、大切なものをちゃんと大切にする」

 

そんな個人を増やしていくと同時に、政治家として社会基盤も整えていきたい。

 

歯車が動き出した。

 

 


 

自然と遊ぶ。

自由に遊ぶ。

 

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