梅雨時の花散策②カキラン(柿蘭)キヨスミウツボ「清澄靭」など | こころの日曜日Ⅱ

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京都の希少植物の保護植生調査の事、日々の生活での事など
種々雑多なブログです

 

梅雨時の花散策②

 

緑の談話室にお越しいただいてありがとうございますニコニコ

ここ暫らく、慌ただしい日が続いて記事の更新が遅くなってしまいましたショボーン

今回は記事の前半は6月の初旬-中旬に訪ねた福井県敦賀の湿原とその林道、

美浜の林道で初見の寄生植物、そして滋賀県高島の林道での散策、

梅雨の晴れ間を見てそれぞれ別の日に訪問しました。

後半は昨日の散策から滋賀県大津の林道と米原の湿原からですニコ

 

邦題 雨音はショパンの調べ-ガゼボ音譜

 

 

池の河内湿原「いけのこうちしつげん」は敦賀市内を流れる

笙の川の源流に当たり

県の自然環境保全地域に指定されています。

周囲は山に囲まれ、またまだ手付かずの原生林が残っています。

今年は移動の自粛で

カキツバタの花期には間に合いませんでした。

 

<池の河内湿原のコオホネ>

コオホネ「河骨」

スイレン科 

浅い池、湖沼に自生する多年草の水草

ニホンカワトンボがたくさん飛んでいました。

5枚の黄色い花弁に見えるものはガクです。

 

湿原の入り口付近でクワの実

クワ「桑」又は「山桑」

クワ科の落葉高木

実はまだ赤いですが黒くなると食べられます。

すっかり頭から抜けてたのですがいろいろ調べてみたところ、

小ぶりで果実からメシベの痕が出ているのは山桑かもしれませんので

二つ書いておきます。

 

湿原に通じる林道の途中にミゾホオズキ「溝酸漿」

ハエドクソウ科の多年草

日本の固有種で水が滴り落ちるような湿り気の有るところに生えています。

花の大きさは10mm-15mm、ガクも筒状で先は同じように5つに裂けています。

茎の断面は四角形、枝分かれしているのが特徴です。

 

<福井県美浜の林道で>

キヨスミウツボ「清澄靭」

ハマウツボ科

京都の山で見たときは花がほぼ終わり

果実が出来ていましたのでしっかりイメージできず頭から抜けていましたショボーンチーン

因みに京都はレッドデータブック 絶滅危惧種Ⅱ類 

山の林の中で生える寄生植物です。

千葉県の清澄山で発見され

花の形を矢を入れるうつぼに見立てたのが名前の謂れです。

 

 

日本には3種のヤマゴボウ科、ヤマゴボウ属が自生しています。

①唯一の在来種マルミノヤマゴボウ

②在来ですがもとは中国が原産のヤマゴボウ

③今回は載せませんが外来種のヨウシュヤマゴボウの3種ニコ

 

①マルミノヤマゴボウ「丸実山牛蒡」

山手に自生する多年草

地域によっては絶滅危惧種になっているところもあります。

花期は6月-9月ごろまで、

花の穂は垂れずに直立

花弁に見えるのはガク片、

雄しべのヤクは基本白です。

 

②ヤマゴボウ「山牛蒡」

林の縁のやや湿り気の有る半日蔭に生える多年草

古くは根を薬に用いるため中国からはいってきたもの

現在は栽培されておらず一部が野生化。

山菜でお漬物の山牛蒡「モリアザミ」という植物の根を使ったものです。

花期は6月-9月、花は直立

花弁に見えるのはガク片、

雄しべのヤクはピンク色です。

果実を見ると①と②の違いは一目瞭然ですが叉の機会にウインク

 

同じ林道沿いでホタルブクロ

ホタルブクロ「蛍袋」

キキョウ科の多年草

別名はチョウチンバナ「提灯花」

自生の花の色は

赤紫、薄紅色と白が有りますが京都と滋賀、福井は白しか見たことが有りません真顔

 

植物の写真はちょっとお休みして、

先日雨上がりにタシロランの様子を見に京都御苑に行ってきました。

途中で出合った

わたしは枯れたササと思ったのですがよく見ると触覚が有りました。

見事な保護色、相方が見付けてくれました。帰って調べたところ

キョウチクトウスズメ「夾竹桃雀」

スズメ科でした。

和名は幼虫の食樹がキョウチクトウであることからだそうです。

本来暖かい九州、奄美大島、沖縄で分布しているそうですが

関西では大阪でも見つかっています。

世界的な地球温暖化の影響ではとも言われていますが京都に凱旋していましたニヒヒ滝汗

 

<高島市朽木の林道から>

アカモノの分布は北海道、本州の近畿以北の日本海側と四国です。

今回、こちらの林道で見るのは初めてでした。

👇去年別のところで見た赤い実ですが今頃は

上の花も実が出来ている頃です。

  

アカモノ「赤物」

別名イワハゼ「岩黄櫨」

ツツジ科の小低木で日本の固有種

アカモノは高山植物ですが西日本ではここのような低山帯でも見ることが出来ます。

名前は赤い実が出来ることから

アカモモが転じてアカモノとなったという説もあります。

釣り鐘形の花の大きさは7mm-8mm

 

ノイバラ「野茨」

バラ科の落葉ツル性低木

トゲは嫌われますが房咲きする栽培種のバラの品種改良に使われたそうです。

 

 

一昨日久しぶりの散策で

<アクシバの花を滋賀県大津の林道から>

アクシバ「灰汁柴」

ツツジ科

高さが20-50cmくらいの落葉低木

枝が緑色で丈の低い雑木から

青木柴「アオキシバ」と呼ばれていたものが訛ってアクシバになったそうです。

花の大きさは長さ1cmくらい、8月頃から赤い実を付けます。

パソコンに取り込んで画像をよく見ると花柄、茎などに毛が有るようでした。

観察不十分でケアクシバ「毛灰汁柴」かもしれません(^^ゞ

👇蕾ですが花はこのように葉脈に1個づつ垂れ下がります。

 

 

ムラサキニガナ「紫苦菜」

キク科

山林に生える大形の多年草で大きいものは1mくらいあります。

本州、四国、九州に分布している在来種、地域によっては絶滅危惧種に指定されています。

葉は茎の下の方に有って不規則に羽状に裂けています。

 

花の大きさは8mm、ピンクの花が下向きに咲き

花の基部は筒状でその先に十数枚の花弁、舌状花を付けています。

 

 

<続いて米原の湿原からカキラン>

途中伊吹山をバックにクロネコヤマトの貨物列車が・・・ニコニコ

 

久しぶりの湿原散策ですが

カキランはまだ蕾が多いものの見頃でした。木道沿いにはパラパラと

群生は奥の方の数ヶ所に散らばっています。

花のアップはコンパクトカメラ、

陽射しのある写真はデジイチの望遠レンズで写しています。

 

カキラン「柿蘭」

ラン科

湿り気の有るところに自生する多年草

在来種のランで蕾の形を鈴に見立ててスズランという別名もあります。

花の大きさは2cm前後、全開せず半開きな感じです。

1茎に10数輪、穂になって咲いています。

 

草丈は場所によりますが

単独て生えているところの背丈はおよそ20cm-25cm、

周りに他の草が茂っていてるところは80cm位背丈が有ると思います。

カキランは開発、環境の変化、盗掘などでかなり減少している種ですが

この湿原は地域の方達で保護されていますほっこり

他にトキソウ、モウセンゴケ、コバノトンボソウ、ハッチョウトンボも見られました。

 

滋賀県大津の池で見たトンボ2種

クロイトトンボ「黒糸蜻蛉」 オス

 

コシアキトンボ「腰空蜻蛉」成熟したオス

別名は電気トンボ、ローソクトンボ

待って待ってやっと止まりましたが正面からの顔が見えませんうーん

腹部の一部が白く抜けているため、腰のところが空いている・・・

「コシアキ」が名前の由来です。

ホバリング(空中で静止)しているところで何とか顔が写せましたほっこり

 

おまけは家の花

紫に続いて開花しました。白はもう少し様子見です。

モモバナイワタバコ「桃花岩煙草」

八重咲きクチナシ「梔子」

コロナウイルス感染拡大による移動自粛がすべて解除されてほっとしました。

今後も人との接触がほとんど無い野山での散策ですが、

これからも油断せずに三密を避け引き続き慎重に行動したいと思います真顔

写真が多くなりましたm(__)m

お終いまで見ていただいてありがとうございますラブ